パソコンやスマートフォンと向き合う時間が長い現代のビジネスパーソンにとって、「体のメンテナンス」は切実な課題となっています。「運動する時間がない」「正しいケア方法が分からない」という悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
今回は、多くのビジネスパーソンの体のケアに携わってきた株式会社MAKERS 代表取締役の林さんに、デスクワーカーのための体のメンテナンス方法についてお話を伺いました。
- 継続できる時間で行う(5分でも毎日続ければOK)
- 朝・デスクワーク中・就寝前の3つの時間帯に分けて実施
- 痛みを感じない、心地よい強度で行う
- デスクワークで特に注意が必要なのは首・肩・背中・お尻・太もも周り
- 補助アイテム:マッサージガンと振動ボール

この記事の目次
デスクワーカーのための『体のメンテナンス』のポイント
デスクワークが当たり前となった現代社会では、知らず知らずのうちに体に大きな負担がかかっています。特に、長時間の同じ姿勢による筋肉のコリや、スマートフォンの使用による首や肩への負担は、肉体的にも精神的にもツライものです。しかし、適切なケア方法を知り、日常生活に取り入れることで、このような体への負担を軽減することができます。
これから、忙しい毎日の中でも無理なく続けられる、プロ直伝のデスクワーカーのための体メンテナンスのポイントをご紹介します。
ポイント1:無理のない範囲で『継続する』
「たった15分のストレッチに意味があるのかな…」「SNSで見かけるような本格的なトレーニングをしないと効果が出ないのでは?」こんな不安や迷いを感じている方は多いのではないでしょうか。しかし、体のメンテナンスで最も大切なことは“続けること"です。
「どれだけ効果的なメソッドも、どれだけ理想的なトレーニング方法も、続けなければ意味をなしません。大切なのは、自分の生活にあった無理のない方法を見つけることです」日々多くのクライアントと向き合うパーソナルトレーナーの林さんはこう語ります。
私たちの生活リズムは、仕事や家庭環境によって千差万別。朝型の人もいれば夜型の人もいます。育児や介護で時間が限られている人もいれば、比較的自由に時間が使える人もいるでしょう。つまり、万人に当てはまる「完璧な」運動習慣など存在しないのです。
大切なのは、自分の生活パターンを冷静に見つめ直すこと。朝の準備時間に5分のストレッチを組み込む、昼休みに10分の散歩を取り入れる、帰宅後にテレビを見ながら15分のヨガを行う──。こうした「小さな習慣」を積み重ねることが体のケアにおいては大切です。
近年、YouTubeやSNSでは「理想的な」トレーニング方法が数多く紹介されています。確かにそれらの情報は参考になりますが、すべてを取り入れようとする必要はありません。むしろ、「週3回は必ずジムに行く」「毎日30分は運動する」といった固定的な目標を立てすぎると、日々の予定が狂った時に挫折してしまいやすくなります。
まずは、自分の生活の中で無理なく続けられる時間と方法を見つけることから始めましょう。たとえ5分でも、毎日続けることができれば、それは立派な体のメンテナンスとなるのです。
日々の小さな積み重ねが、やがて大きな変化をもたらします。完璧を目指すのではなく、継続できる方法を見つけることが、体のケアにおける最初の、そして最も重要な一歩となるのです。
腹筋と背中のセルフストレッチは、ベッドの上でも行えるので継続しやすいです。
デスクワークは腹筋や肩回り(背中を含む)が固くなりやすい傾向にあります。腹筋と背中のストレッチと呼吸も深くなりますし、腕回りも軽くなりやすい。ポイントはゆっくり深い呼吸をすることです。リラックスをつかさどる副交感神経が優位になると睡眠の質改善にも効果が期待できます。
参考動画:
ポイント2:分散して運動・ストレッチを行う
「今日は運動する時間がなかった…」そんなため息をつく前に、発想の転換をしてみませんか。実は、体のメンテナンスは“まとめて行う"より“小分けにする"方が、はるかに効果的なのです。一日中デスクに向かっていた体は、一度の運動では完全にリセットできません。むしろ、小まめな動きの積み重ねが、体の自然なリズムを取り戻す鍵となります。
では、具体的にいつ、どのようなケアを行うのが良いのでしょうか。一日の生活リズムに合わせて、3つの重要なタイミングをご紹介します。
まず、朝一番。夜の間に固まった筋肉をほぐし、体と心を目覚めさせる時間です。ベッドの上で行う簡単なストレッチや、数分の軽いヨガで、一日のスタートを整えましょう。
次に、デスクワーク中。実は、この時間帯こそが体のメンテナンスの主戦場となります。トイレ休憩のついでに階段を使う、コーヒーを入れに行く際に深めの腰掛けスクワットを行う、電話中に立ち上がってその場で軽くストレッチする──。日常の動作に少しだけ運動の要素を加えることで、自然と体を動かす機会が増えていきます。
そして、就寝前。一日中、同じ姿勢で過ごした体をほぐす大切な時間です。寝る前の数分間、軽いストレッチで凝り固まった筋肉をほぐすことで、リラックスした状態で眠りにつくことができます。
このように時間を分散させることには、もう一つ大きなメリットがあります。それは、継続のしやすさです。「30分まとめて運動する」という目標は、忙しい日々の中では達成が難しいかもしれません。しかし、「5分ずつ、3回に分けて行う」となれば、急な予定が入っても柔軟に対応できるはずです。
体のメンテナンスは、特別な時間を作って行うものではありません。日常生活の中に、自然な形で溶け込ませていくことこそが、長く続けられるコツなのです。
隙間時間に最適な股割りストレッチ(内もものセルフストレッチ)は、足を肩幅1.5倍ほどに開いた状態でしゃがみながら膝を外側に開きます。
足を組んだり座りっぱなしによって内ももが圧迫されて固くなりやすいです。股関節周りはリンパの流れにも大きく影響するのでストレッチをすることで股関節(足)周りがスッキリしやすい。上半身もねじるので腰回りのストレッチ効果も期待できます。
ちょっとした離席時に行ってみてはいかがでしょうか。ポイントはしゃがんだ状態で5秒ほどキープ、反対側も同様に行う。しゃがんでいるときに両手で無理のない範囲で膝が外側を向くように押すことです。
参考動画:
ポイント3:適度な強度で行う
「頑張る」という言葉は、時として私たちを誤った方向へ導くことがあります。特に体のメンテナンスにおいて、頑張りすぎは禁物です。「痛いほど伸ばさないと効果がない」「筋肉痛になるまで追い込まないと意味がない」──こうした考えは、実は体のメンテナンスの本質から大きく外れています。
ストレッチの場合、「痛い」と感じるレベルまで筋肉を伸ばすと、私たちの体は自然と防衛反応を示します。筋肉が緊張し、かえって硬くなってしまうのです。理想的なのは、「気持ちよく伸びている」と感じる程度。この心地よい範囲でのストレッチこそが、筋肉をほぐし柔軟性を高めていきます。
また、筋肉痛は、必ずしもトレーニング効果の指標とはなりません。むしろ、過度な筋肉痛は日常生活に支障をきたし、継続的な運動の妨げとなってしまいます。
体のメンテナンスは、マラソンのようなものです。スタートダッシュで飛ばしすぎると、途中で息切れしてしまいます。むしろ、余裕を持って自分のペースを守りながら進むことで、より遠くまで走り続けることができます。
大切なのは、「心地よさ」を感じられる強度を見つけること。それは、あなたの体が受け入れやすい、最適な刺激レベルを示しているのです。
ポイント4:デスクワークで固まりやすい部位を集中ケア
パソコンに向かい、知らず知らずのうちに猫背になっている自分に気づくことはありませんか?デスクワークによる体の凝りは、実は特定の部位に集中して現れます。そのため、その部位を意識的にケアすることで体をほぐすことができます。
上半身の"解放"メソッド
長時間のデスクワークで最も疲れが出やすいのが上半身です。丸まった姿勢が習慣化することで、本来の体の動きが制限されてしまいます。
まず意識したいのが、背中と脇周りのケアです。窮屈な状態が続いた肩甲骨周辺は、大きな円を描くように回す動作を行いましょう。また、休憩室などで床に仰向けになれる場合は、両手を大きく広げて胸を開くストレッチがおすすめです。まるで大きな羽を広げるように、という意識で行うと効果的です。
お腹周りのケアも忘れずに。うつ伏せの状態から、ゆっくりと上半身を反らせることで、凝り固まった腹筋や胸筋をケアすることができます。これらのストレッチは、トイレ休憩や給湯室に向かう"隙間時間"を活用して、わずか1〜2分で完了できます。
下半身の"目覚め"ストレッチ
デスクワークの落とし穴は、長時間の同じ姿勢による下半身への負担です。特に注意が必要なのが、お尻周りと太もも周辺。これらの部位は、長時間の座位で驚くほど硬くなっています。
お尻周りのケアには、片足を組んで前屈みになるストレッチがおすすめです。お尻の付け根に心地よい伸びを感じるところがポイント。この動きは、椅子に座ったままでも十分に効果を得られます。
太もも裏のストレッチは、立ち姿勢で片足を前に出し、上半身をやさしく前に倒すだけ。コピー機の順番待ちや、電話中など、立っている時間を活用して気軽に行えます。
これらのストレッチは、いずれもオフィスという環境を考慮した、さりげなく行えるものばかり。周りの目を気にすることなく、日常の動作の中に自然と組み込むことができます。
デスクワークによる体の凝りは、日頃からのケアが大切です。これらのピンポイントケアを日常に取り入れることで、体が本来持っている自然な動きを取り戻すことができます。
体のメンテナンスをより簡単に!セルフケアアイテムの活用
これまでご紹介してきた体のメンテナンス方法をより効果的に実践するために、プロも推奨する2つのセルフケアアイテムをご紹介します。忙しい毎日の中でも、より簡単に、より効率的に体をケアできる心強い味方となってくれるはずです。
毎日のケアを簡単に:マッサージガン『uFit RELEASER』
医療機器認証を取得した管理医療機器として、その効果が医学的にも認められているマッサージガン『RELEASER』。特に、ストレッチを行う時間や気力が限られている方にとって、理想的なセルフケアアイテムです。
デスクワークによって凝り固まった体に、ピンポイントでアプローチできるのが最大の特徴。例えば、長時間のPC作業で疲れた肩や首周りには、優しい振動でじんわりとほぐしていくことができます。また、猫背気味の姿勢で硬くなりがちな胸筋には、筋肉の流れに沿って横方向にアプローチすることで、柔軟性の維持をサポートします。
コンパクトなサイズ感は、オフィスでの使用を考えた設計。デスクの引き出しにそっと忍ばせておけば、ちょっとした休憩時間に手軽にケアを行えますよ。
商品名 | uFit RELEASER |
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ブランド名 | uFit |
特記事項 | 2024年11月に管理医療機器としての医療機器認証を取得。 詳細記事:https://ufit.co.jp/blogs/news/ufit-releaser-medical-device-certification |
商品ページ | https://ufit.co.jp/products/ufit-releaser |
提供会社 | 株式会社MAKERS |
※詳細は公式ページでご確認ください
ピンポイントケアの新提案:振動ボール『uFit Vibrating Ball』
もう一つのおすすめは、振動機能を搭載したマッサージボール。その最大の特徴は、パワフルな振動によって筋肉ケアができる点です。特に、マッサージガンでは届きにくい背中のケアに適しています。背中の筋肉は体の広い面積を占めており、ここが固まると全身の動きに影響を及ぼしかねません。
使い方も実に簡単です。オフィスチェアの背もたれに挟んで使用したり、リビングでテレビを見ながら足裏をマッサージしたりと、日常生活に自然と溶け込む設計になっています。さらに、静音設計により、オフィスでも周囲に気兼ねなく使用できるのも魅力的なポイントです。
両手が自由に使えるハンズフリー設計、300kgの耐荷重を誇る堅牢性、7時間という長時間バッテリー、手の届きにくい部位にもアプローチできる専用カバーなど、使い手のことを考え抜いた機能が随所に盛り込まれています。
これらのアイテムは、決して「体のケアを完全自動化する」ものではありません。しかし、私たちの忙しい毎日の中で、効率的かつ効果的なセルフケアを可能にしてくれる、頼もしいパートナーとなってくれるはずです。日々の小さなケアの積み重ねが、より健康的で快適な毎日への第一歩となるのです。
商品名 | uFit Vibrating Ball |
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ブランド名 | uFit |
商品ページ | https://ufit.co.jp/products/ufit-vibrating-ball |
提供会社 | 株式会社MAKERS |
※詳細は公式ページでご確認ください
この記事のまとめ
体のメンテナンス ポイント | 4つの基本ポイント
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おすすめのケアアイテム | 2種類のセルフケア製品
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実施時間帯別 メンテナンス方法 | 3つの時間帯でのケア方法
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観光協会おすすめの「ドライブデート」企画や、「プロに聞くアドバイス」企画の編集を担当。地方移住に関する取材経験が150本と豊富で、各地の名所に精通。プライベートでも週2回はドライブするほどのドライブ好き。