
信州・中野市で過ごす特別な一日を。今回は、一体ごとに表情が異なる五百羅漢(ごひゃくらかん)が並ぶ歴史ある古刹から、多彩な品種が咲き誇る美しいバラ園まで、大人のカップルに向けた上質なドライブコースをご紹介します。信州なかの産業・観光公社の土屋さんおすすめのルートです。
今回のコースは、文化・歴史・グルメと多彩な魅力に出会える約4時間のコースです。各スポット間の移動時間も15分程度と、ゆとりを持って観光を楽しめます。
特に春から初夏にかけては、常楽寺の枝垂れ(しだれ)桜や一本木公園のバラまつりなど、季節の花々との出会いも魅力のひとつ。静かな古刹で心を落ち着かせ、郷土の味に舌鼓を打ち、美しい花々に心を癒される、贅沢なひとときをお過ごしください。
▼今回ご紹介する信州・中野市ドライブスポットの見どころ
この記事の目次
信州・中野市ドライブコース
- 信州中野駅
↓約10分(2.1km)
- スポット1:常楽寺
↓約20分(6.4km)
- スポット2:中野市立博物館
↓約10分(5.5km)
- スポット3:郷土食堂
↓約5分(1km)
- スポット4:一本木公園
↓約10分(2.9km)
- スポット5:信州中野いきいき館
信州中野駅を起点とする本コースは、中野市の持つ多彩な表情を存分に楽しめる周遊ルートです。
特に見逃せないのが、各スポットで味わえる異なる趣の景観。歴史的建造物と田園風景が調和する常楽寺、中野市街を一望できる中野市立博物館の展望スペース、四季折々の花々が咲き誇る一本木公園など、訪れるたびに新しい発見があります。
それでは、魅力あふれる信州・中野ドライブコースを見ていきましょう。
スポット1:常楽寺(信州中野駅から車で約10分)
信州中野駅から車で約10分、最初の目的地となる常楽寺は、上杉謙信とのゆかりを持つ由緒あるお寺です。ここでは、安土桃山時代の建造物や境内に咲く四季折々の花を見ることができます。参道に足を踏み入れると、そこには「五百羅漢(ごひゃくらかん)」と呼ばれる木造の仏像群が迎えてくれます。一体ごとに異なる表情を持つ仏像が並ぶ道は、静寂と厳かさに満ちており、訪れる人の心を穏やかに包み込みます。
境内(けいだい)は広くありませんが、中野市指定文化財の本堂をはじめ、歴史的価値の高い建造物が残されています。見学時間は本堂まで含めても10分ほどですが、その短い時間の中で常楽寺の歴史を感じることができるでしょう。
また、春になると満開になる本堂の前の「枝垂れ桜」も忘れてはいけない常楽寺の魅力です。さらに、常楽寺を取り囲むように広がる田園風景も見どころの一つ。地元の方々が営む畑や田んぼ、リンゴ畑が織りなすのどかな農村の風景が、古刹の趣をより一層引き立てています。
施設名 | 常楽寺 |
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所在地 | 長野県中野市中野2132 |
駐車場情報 | 専用駐車場あり(5台) |
スポット2:中野市立博物館(常楽寺から車で約20分)
続いて紹介するのは、緑豊かな北信濃ふるさとの森文化公園の高台に建つ中野市立博物館。丘陵地を活かした博物館からは中野市街を見下ろす眺望が広がり、周辺の山々までをも一望することができます。
館内では、国の重要文化財である柳沢遺跡から出土した、金銅でできた仏像や仏堂を飾る装飾品のレプリカをはじめ、中野市の歴史を紐解く貴重な展示物に出会えます。季節ごとに展示内容が変わるため、地元の方々も繰り返し訪れる人気スポットとなっています。
特に注目したいのが博物館併設のプラネタリウム。頭上に広がる満点の星空は、訪れた人たちのムードを高めてくれるでしょう。料金は博物館が300円、プラネタリウムが600円、お得な共通券が720円と手頃な値段で楽しめる施設です。
また、博物館にある文化公園内には、ボブスレーやマレットゴルフ、キャンプなどのアクティビティもあります。
施設名 | 中野市立博物館 |
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所在地 | 長野県中野市片塩1221 |
駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | (3月~11月) 9:00~17:00 / (12月~2月) 10:00~16:00 |
定休日 | 火曜日(祝日の場合は開館) / 12月29日~1月3日 |
スポット3:郷土食堂(中野市立博物館から車で約10分)
ドライブコースの昼食は、地元で長年愛され続け、観光案内所に県外からの問い合わせが殺到する蕎麦処「郷土食堂(ごうどしょくどう)」へ。郷土食堂の特徴は、山芋やヤマゴボウを練り込むという独自の工夫を凝らした蕎麦。程よいコシと深い風味が織りなす味わいは、グルメな蕎麦通をも唸らせる逸品です。特に人気がある「天ざるそば」は1,180円(価格は変更の可能性あり)と、味だけでなく、気軽に本格蕎麦を楽しめる価格設定も魅力のひとつです。
また、もう一つ見逃せないメニューが、北信地方の郷土食「笹ずし」。これは抗菌作用のある笹の葉の上に、甘辛く味付けしたご飯と、細かく刻んだ椎茸などの具材をのせた伝統的な保存食です。一般的な寿司とは異なる平べったい形状が特徴で、蕎麦との相性も抜群。昔ながらの郷土の味を今に伝える貴重な一品です。
郷土食堂は、蕎麦と郷土料理、二つの味の魅力を同時に楽しめる貴重な存在として、信州・中野の食文化を体験するのにぴったりの場所です。
施設名 | 郷土食堂 |
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所在地 | 長野県中野市吉田1282-8 |
駐車場情報 | 専用駐車場あり(13台) |
営業時間 | 11:00~14:30 |
定休日 | 木曜日、日曜日 |
スポット4:一本木公園(郷土食堂から車で約5分)
お腹が膨れたあとに訪れるのは、さまざまなバラを観賞できる一本木公園です。1984年の開園以来、地元出身のバラ栽培家の情熱と技術が注ぎ込まれ、美しいバラ園として発展を遂げてきました。
園内には多彩な品種のバラが咲き誇り、一株一株に付けられた名札からは、それぞれのバラが持つ物語を感じることができます。個人が、バラに名前を付けたり成長を見守ったりできる「バラのオーナー制度」を設けているため、バラ好きの人々の憩いの場所となっています。
また、5月下旬から6月にかけて開催される「バラまつり」は、地元のバラ園による苗木の販売が行われます。プロの栽培家から直接アドバイスを受けられる貴重な機会として、園芸愛好家の間でも評判です。
近年は、イングリッシュガーデンのエリアも新設され、秋バラとダリアが織りなす華やかな競演が見事です。さらに、明治時代の小学校校舎を移築したミュージアムでは、定期的に趣向を凝らした展示が行われています。
バラが最も美しい時期には、ゆとりを持った見学時間を確保することをおすすめします。入園料無料という気軽さも魅力で、年間を通じて花と緑に囲まれた優雅なひとときを過ごせる特別な空間となっています。
名称 | 中野市一本木公園(バラ公園) |
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所在地 | 長野県中野市一本木495-6 |
駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
スポット5:信州中野いきいき館(一本木公園から車で約10分)
ドライブの締めくくりとして訪れたいのが、一本木公園から車で約5分の場所にある「信州中野いきいき館」です。
JA(農協)が運営するこの直売所は、信州の農産物を自宅で味わうことができるスポットで、地元契約農家が直接持ち込む農産物の鮮度と豊富さが魅力。旬の果物や野菜が所狭しと並び、市場価格が高騰している野菜も手頃な価格で購入できることから、地元の方々の台所を支える存在として親しまれています。
また、中野市は全国有数のキノコの産地としても知られています。エリンギやシメジといったおなじみの品から、肉厚で食べ応え抜群のキングエリンギまで、バラエティ豊かなキノコを年間を通して取り揃えています。徹底した品質管理により、常に新鮮なキノコを提供。地元の誇る特産品です。
駅周辺に土産物店が少ない中、信州・中野市の食材の豊かさを実感できる、ドライブコースの締めくくりにふさわしい立ち寄りスポットです。
施設名 | 信州中野いきいき館 |
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所在地 | 長野県中野市吉田519 |
駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 9:00~18:00 |
定休日 | 1月1日 |
信州・中野市ドライブコースのまとめ
コース概要 | 全行程:約4時間 起点:信州中野駅 スポット間の移動時間:各15分程度 見どころ:歴史的建造物、郷土料理、花々など、文化・歴史・自然の調和を楽しめる大人向けコース |
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主な観光スポット | スポット1:常楽寺
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スポット2:中野市立博物館
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スポット3:郷土食堂
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スポット4:一本木公園
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スポット5:信州中野いきいき館
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信州なかの産業・観光公社の問い合わせ先
名称 | 一般財団法人 信州なかの産業・観光公社 |
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住所 | 長野県中野市大字豊津2508 |
問い合わせ | 0269-38-0383 |
公式ページ | https://www.nakanokanko.jp/ |

観光協会おすすめの「ドライブデート」企画や、「プロに聞くアドバイス」企画の編集を担当。地方移住に関する取材経験が150本と豊富で、各地の名所に精通。プライベートでも週2回はドライブするほどのドライブ好き。