秋田県仙北市(せんぼくし)でドライブデートにおすすめのスポットをお探しの方へ。田沢湖角館(たざわこかくのだて)観光協会の門脇さんおすすめのドライブコースをご紹介します。
今回ご紹介するコースでは、JR田沢湖駅を起点に、黒板塀が続く江戸時代の町並みが残る「みちのくの小京都」と称される角館武家屋敷通りや、水深423.4メートルを誇る日本一深い神秘の湖「田沢湖」、開湯400年以上の歴史を持ち乳白色の湯が魅力の秘湯「鶴の湯温泉」を巡ります。
壮大な自然景観と歴史的な街並み、地元ならではの美食と癒しの温泉と、様々な魅力が凝縮された仙北市で、二人の思い出を作ってみませんか。
▼今回ご紹介する秋田県仙北市ドライブコースの見どころ
この記事の目次
秋田県仙北市ドライブコース
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出発点 JR田沢湖駅| 約30分(20.3km)
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スポット1 桧木内川堤| 徒歩約3分(230m)
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スポット2 角館武家屋敷通り| 約30分(26.6km)
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スポット3 湖畔の杜レストランORAE| 約15分(9.9km)
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スポット4 田沢湖| 約40分(23.5km)
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スポット5 乳頭温泉郷 鶴の湯温泉
四季折々の表情を見せる仙北市のドライブコースは、カップルでの観光に最適です。春は満開に咲き誇る桜、冬は雪景色の中での温泉と、季節ごとに違った魅力を体験できます。
旅の楽しみは景色だけではありません。湖を望むレストランで行者にんにくを使った創作ソーセージを味わったり、田沢湖畔で本場の「味噌たんぽ」に舌鼓を打ったりと、地元グルメも充実。400年続く伝統工芸品「樺細工」や銘菓「もろこし」などのお土産探しも、ドライブの思い出となるでしょう。
ここからは、そんな魅力あふれる各スポットを詳しくご紹介していきます。
スポット1:桧木内川堤の桜並木(田沢湖駅から車で約30分)
田沢湖駅から車で約30分。最初の目的地である桧木内川堤(ひのきないがわづつみ)では、約2kmにわたるソメイヨシノの桜並木の下で散策を楽しみます。この桜並木は上皇陛下(明仁上皇)のご誕生を記念して植樹されたもので、地元の人々に由緒ある景観として大切に守られています。
春には満開の桜が川面に映り込み、まるで水彩画のような風景を作り出します。また、新緑の季節には若葉の鮮やかな緑が、冬には真っ白な雪を纏った桜の木々が幻想的な景色を演出します。また、夕暮れ時には茜色に染まる空と桜並木のコントラストが格別の美しさを見せ、カメラを持った多くの観光客が訪れます。
季節によっては、シベリアへの渡りの途中の白鳥の群れが川面に佇む姿も見られます。ゆったりとした時間の流れの中で、運が良ければ野鳥観察も楽しめるスポットです。
名称 | 桧木内川堤(ひのきないがわづつみ) |
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所在地 | 秋田県仙北市角館町川原町96 |
駐車場情報 | 【市営桜並木駐車場】 住所:秋田県仙北市角館町北野124-2 駐車料金:8:30~16:30は普通車1台500円(時間外は基本無料開放) |
スポット2:角館武家屋敷通り(桧木内川堤から徒歩で約3分)
美しい並木を観賞した後は、桧木内川堤からわずか徒歩3分の場所にある、江戸の風情を感じられる「角館武家屋敷通り」に向かいます。400年の歴史を刻む町割りがそのまま残るこの通りは「みちのくの小京都」と呼ばれ、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
通りには、黒板塀で囲まれた6軒の武家屋敷が並びます。中でも、ひときわ大きく存在感を放つのが石黒家です。石黒家は、角館に現存する中で最上位の武士である「角館御四家」の一つであり、代々、地域の要職を担ってきました。邸内は500円で見学ができ、案内人の解説を聞きながら、往時の武家の暮らしに思いを馳せることができます。
また、時代劇映画「たそがれ清兵衛」のロケ地となった岩橋家や、武家の清貧な暮らしぶりが生活道具などから窺い知れる松本家は、無料で見学ができる人気スポットです。
散策途中の小休憩にぴったりなのは「武家屋敷の茶屋」です。この茶屋はかつての牛乳配達所であり、新鮮な地元牛乳を使った濃厚ソフトクリーム(税込300円~)が味わえます。晴れた日には、通り中心部から人力車(税込4,000円~)での散策も可能です。
滞在時間は1時間から1時間半が目安です。ただし、武家屋敷の見学に加え、買い物や甘味処での休憩も楽しみたいカップルは、2時間ほどの滞在を見込んでおくと良いでしょう。
施設名 | 武家屋敷 石黒家(市指定史跡) |
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所在地 | 秋田県仙北市角館町表町下丁1番地 |
営業時間 | 【4月~11月】 9:00~17:00 【12月~3月】 9:00~16:00 |
定休日 | 不定休 |
施設名 | 武家屋敷の茶屋 |
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所在地 | 秋田県仙北市角館町表町下丁14-1 |
営業時間 | 9:00〜17:00 (営業時間は季節により異なる) |
定休日 | 春〜秋期は無休、冬期は不定休 |
スポット3:湖畔の杜レストランORAE(角館武家屋敷通りから車で約30分)
角館武家屋敷通りを散策したあとは、秋田の食材を活かした創作料理が評判の「湖畔の杜レストランORAE(オラエ)」へ向かいましょう。店内の大きな窓からは美しい田沢湖の絶景を一望でき、自然に囲まれた開放感溢れる空間でランチを満喫できます。
こちらのレストランの名物は、地域特産の山菜である行者にんにくを使ったソーセージです。行者にんにくは、にんにくとニラを掛け合わせたような独特の風味を持ち、限られた場所でしか採れない貴重な食材です。この香り高い行者にんにくとソーセージのジューシーな肉汁の調和は絶妙です。
このソーセージが味わえるランチメニューは、1,000円から1,500円程度で楽しめます。
施設名 | 湖畔の杜レストランORAE |
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所在地 | 秋田県仙北市田沢湖田沢字春山37-5 |
駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 11:30~LO20:00 (曜日・季節により変動あり、要問い合わせ) |
定休日 | 不定休 |
スポット4:田沢湖(湖畔の杜レストランORAEから車で約15分)
美しい湖畔で食事を楽しんだ後は、日本一の深さを誇る「田沢湖」での散策を。水深423.4メートルの湖は、天候や時間帯によって瑠璃色、藍色、碧色、翡翠色などと湖面の色を変化させ、訪れる人々を魅了します。
湖畔にはいくつかの写真撮影スポットがあります。一つは、湖の守り神とされている黄金色の「たつこ像」。この像は、永遠の美を願い神秘の泉の水を飲んだ結果、龍の姿となってしまった「辰子姫」という女性の伝説に基づき設置されています。また「御座石神社」からの景観は、その赤い鳥居が湖の青とのコントラストが美しいと評判です。
湖の魅力を存分に味わうなら、遊覧船もおすすめです。4月下旬から11月上旬までは1日3便(11時、13時、15時)運航され、湖上から田沢湖周辺の眺めが楽しめます。
さらに、田沢湖周辺には、きりたんぽに味噌を塗って焼いた「味噌たんぽ」の発祥の店「たつこ茶屋」があります。炭火でじっくりと焼き上げる味噌たんぽは、地元産の味噌と米を使用し、香ばしさと旨みがマッチした一品。田沢湖を望む景色と共に味わえば、デートの思い出もより深く刻まれることでしょう。
田沢湖を訪れる際の注意点として、「たつこ風」と呼ばれる強風があります。特に春と秋の季節の変わり目には寒暖差が大きくなり、突風が吹くことがあるため、防寒用の上着を1枚余分に持参するようにしましょう。
名称 | 田沢湖 |
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所在地 | 秋田県仙北市田沢湖 |
駐車場情報 | 田沢湖第1駐車場: 80台、田沢湖第2駐車場 :180台 |
施設名 | たつこ茶屋 |
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所在地 | 秋田県仙北市田沢湖潟字中山41 |
駐車場 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 9:30~16:50 |
定休日 | 毎週火曜日と水曜日、冬季 |
スポット5:乳頭温泉郷 鶴の湯温泉(田沢湖から車で約40分)
田沢湖から車で約40分。田沢湖・角館ドライブデートの締めくくりは、乳頭温泉郷で最も長い歴史を持つ「鶴の湯温泉」です。開湯は江戸時代の元和元年(1615年)。寛永15年(1638年)には二代目秋田藩主・佐竹義隆公、寛文1年(1661年)には出羽国亀田藩の岩城玄蕃公が湯治に訪れた由緒ある温泉です。
温泉は「美人の湯」として名高く、特に乳白色に輝く硫黄泉の露天風呂は評判です。特徴的な硫黄の香りは、入浴後もしばらく残り、「鶴の湯に行ってきた証」とされています。
この露天風呂の魅力は湯質だけではありません。四季折々の美しい景観も楽しめ、中でも冬の景色は格別です。一面の銀世界の中、乳白色の湯で体を温める時間は、まさに至福のひとときです。
さらに、鶴の湯温泉では土日の11:00~14:30に郷土料理が味わえる食事処も営業しています。特に人気があるのは、地元の名物「山の芋鍋」です。長芋に似た粘り気の強い「山の芋」をすりおろし、だんご状にして鍋で煮込んだ絶品です。お昼前後に訪れたカップルは、ぜひこちらも味わってみてはいかがでしょうか。
施設名 | 鶴の湯温泉 |
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所在地 | 秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林50 |
駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 【日帰り入浴】 10:00~15:00 |
定休日 | 【日帰り入浴】 露天風呂のみ毎週月曜日休業 |
田沢湖角館観光協会からのメッセージ
旅の思い出を形に残すなら、各地で出会える魅力的なお土産探しも楽しみの一つです。
武家屋敷通りエリアでは、伝統工芸品「樺細工(かばざいく)」が人気です。木地を覆った山桜の樹皮の光沢が特徴で、茶筒や小物入れなど様々な商品があります。また、角館の銘菓「もろこし」は、小豆の粉を丁寧に固めて作る郷土菓子で、優しい甘さと素朴な味わいが人気です。
田沢湖エリアを代表する土産物店「山のはちみつ屋」では、地元産のはちみつを贅沢に使用した商品が並びます。カステラやシュークリームなどスイーツ通をうならせる品々が揃います。また、はちみつを使ったソフトクリームやピザも評判の一品です。
仙北市には、これらの特産品以外にも、秋田の食文化を代表する「いぶりがっこ」(燻製漬物)や、珍しい熊肉の缶詰なども販売されています。車での観光なら、荷物の量を気にせずショッピングを楽しめますので、思い出と一緒に地元の味覚も持ち帰ってみてはいかがでしょうか。
秋田県仙北市ドライブコースのまとめ
おすすめの回り方 | 全行程:約5時間半 起点:JR田沢湖駅 移動距離:約80km 四季折々の景観が楽しめ、春の桜、冬の雪見温泉など季節ごとに異なる魅力を体験可能 |
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主な観光スポット | スポット1:桧木内川堤の桜並木
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スポット2:角館武家屋敷通り
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スポット3:湖畔の杜レストランORAE
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スポット4:田沢湖
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スポット5:乳頭温泉郷 鶴の湯温泉
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田沢湖角館観光協会の問い合わせ先
名称 | 田沢湖・角館観光協会 |
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住所 | 秋田県仙北市角館町上菅沢394番地2 仙北市観光情報センター「角館駅前蔵」 |
問い合わせ | 0187-54-2700 |
公式ページ | https://tazawako-kakunodate.com/ja/ |

観光協会おすすめの「ドライブデート」企画や、「プロに聞くアドバイス」企画の編集を担当。地方移住に関する取材経験が150本と豊富で、各地の名所に精通。プライベートでも週2回はドライブするほどのドライブ好き。