【八幡平市ドライブデート】牧場風景の広がる田代平高原と創作発酵グルメを楽しむ旅

東北有数の観光地として知られる岩手県八幡平市(はちまんたいし)で、贅沢な時間を過ごせるドライブコースをご紹介します。約7時間で巡れるドライブコースです。

七時雨山(ななしぐれやま)を望む広大な田代平高原(たしろたいこうげん)や日本の滝百選に選ばれた不動の滝など、雄大な自然が魅力のこのエリアは、都会の喧騒を離れ、大切な人と特別なひとときを過ごすのにぴったりの場所です。さらに、地元の新鮮食材を贅沢に使った絶品豆腐スイーツや、伝統の技が活きる麹の発酵グルメなど、舌も心も満たされる多彩な美食体験が待っています。

地域の魅力を知り尽くした八幡平市観光協会・髙橋さんおすすめの、魅力あふれるドライブプランをお楽しみください。

▼今回ご紹介する八幡平市ドライブスポットの見どころ

岩手県八幡平市のドライブスポット、田代平高原、不動の滝、豆腐屋「ふうせつ花」、HOUSE APPI

自然と文化が織りなす八幡平ドライブコース

  • 出発点 道の駅「にしね」
    | 約40分(26.1km)
  • スポット1 田代平高原
    | 約17分(12km)
  • スポット2 八幡平市博物館
    | 約5分(2km)
  • スポット3 麹屋もとみや〜SHIMONO528〜
    | 約15分(3.4km)
  • スポット4 不動の滝
    | 約14分(5.8km)
  • スポット5 豆腐屋「ふうせつ花」
    | 約30分(24.0km)
  • スポット6 松尾八幡平物産館あすぴーて

四季折々の表情を見せる八幡平市は、ドライブデートを楽しむには最高のロケーションです。春には桜松公園で不動の滝まつりが開催され、夏は涼やかな高原の風を感じられ、秋には山々が紅葉に染まります。

道の駅「にしね」を起点に約80kmをドライブするこのコースでは、安比高原レインボーラインや岩手山パノラマラインといったドライブロードも楽しめます。車窓からはリンドウ畑や雄大な山々の景観が広がり、きっと飽きることのないドライブになるはずです。

それでは、八幡平の魅力が詰まった各スポットを、順にご紹介してまいりましょう。

スポット1:田代平高原(道の駅「にしね」から車で約40分)

田代平高原の様子と一本桜の様子

道の駅から「七時雨(ななしぐれ)カルデラライン」を通って向かうのは、新日本百名山に選ばれた七時雨山を望む広大な高原「田代平高原(たしろたいこうげん)」です。観光地化されていない素朴な自然が魅力で、高原一帯には牧場が点在するため、放牧された牛たちののどかな風景も楽しめます。

春には高原に咲く「田代平の一本桜」が見頃を迎えます。雄大な山々を背景に一本の桜が咲き誇る様子は、写真撮影スポットとしても人気です。車で休憩しながら、持参したドリンクやスイーツを楽しむのもおすすめです。

名称 田代平高原
所在地 岩手県八幡平市古屋敷
駐車場情報 あり

スポット2:八幡平市博物館(田代平高原から車で約20分)

八幡平市博物館の外観と展示資料

田代平高原から向かうのは、地域の歴史や文化を深く知ることができる八幡平市博物館。博物館では八幡平の厳しい冬を生き抜くための知恵が詰まった常設展が並ぶほか、地域に関する企画展が開催されます。

常設展では、藁で編んだ防寒具や生活用具などから先人たちの暮らしぶりを垣間見ることができ、企画展では縄文土器の展示や、松川温泉の歴史を紹介する展示などを見ることができます。

施設名 八幡平市博物館
所在地 岩手県八幡平市叺田230
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)

スポット3:麹屋もとみや〜SHIMONO528〜(八幡平市博物館から車で約5分)

八幡平市博物館でアカデミックな時間を過ごした後は、車で約5分、伝統と革新が融合する発酵食品の聖地「SHIMONO528(しもの こうじや)」へと向かいましょう。SHIMONO528は八幡平市の麹屋「株式会社麹屋もとみや」が運営する直売店で、麹や味噌の魅力を最大限に引き出した創作メニューが並びます。イートインスペースもありますが、テイクアウトして次に向かう不動の滝で景色を見ながら食べるのがおすすめ。

店内に一歩足を踏み入れると、じっくりと熟成された味噌の香りが漂い、訪れる人を温かく迎えてくれます。中でも注目は「528バーガー」。希少な「いわて短角牛」と塩麹をパテに練り込み、麹入りでもちもちフワフワの手作りバンズで挟んだ逸品は、食感が楽しめる人気メニューです。

地元の郷土料理を手軽に楽しみたいなら「くるみ味噌つけたんぽ」を。串に刺したご飯に特製の味噌をつけて焼いたシンプルな一品ですが、くるみの香ばしさと味噌の旨味が絶妙に絡み合い、思わず笑顔になる美味しさです。

デザート好きのカップルには、意外な組み合わせが新鮮な驚きを与える「味噌を使用したプリンやソフトクリーム」がおすすめ。また、最近登場した「発酵ジェラートシリーズ」は、塩麹や甘酒を使用した新感覚のスイーツとして注目を集めています。

カップルで異なるバーガーやスイーツを選んでシェアして食べ比べてみるとより楽しめるでしょう。

店名 麹屋もとみや〜SHIMONO528〜
所在地 岩手県八幡平市寺志田165-28
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 9:30〜16:30
定休日 不定休

スポット4:不動の滝(麹屋もとみや〜SHIMONO528〜から車で約15分)

岩手県八幡平市のドライブスポット。不動の滝と不動の滝まつりの様子。

「麹屋もとみや〜SHIMONO528〜」から車で約15分。岩手県唯一の日本の滝百選に選ばれた不動の滝は、八幡平の自然を代表する景勝地で桜松公園の中にあります。SHIMONO528でテイクアウトしたハンバーガーを桜松公園で食べたら、公園内にある不動の滝を目指しましょう。

高さ15メートルの滝は、写真で見る以上の迫力があり、滝壺から流れ出る渓流と相まって、壮大なスケール感を体感できます。

水量は季節によって変化があり、4月から5月初旬は雪解けの時期で比較的穏やかですが、5月中旬以降は水量が増して最も見応えのある姿を見せてくれます。真夏は周辺の気温が25度前後と涼しく、マイナスイオンを感じながらの散策が楽しめる避暑スポットとして人気です。秋には紅葉が滝周辺を彩り、また違った表情を楽しむことができます。

また、不動の滝へ行ったなら滝に隣接する桜松神社の境内の散策もおすすめ。滝から神社までは整備された遊歩道が設けられており、境内をゆっくり散策しながら1時間ほどで一周できます。遊歩道沿いには、春には桜、初夏にはエンレイソウの花(白い花)やキクザキイチゲ(紫色の小花)など、季節の花々が咲き誇り、特に5月3日に開催される不動の滝まつりでは、満開の桜と新緑の滝を楽しめます。

桜松神社と不動の滝までの散策路の様子

名称 不動の滝
所在地 岩手県八幡平市高畑 桜松神社
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)

スポット5:豆腐屋「ふうせつ花」(不動の滝から車で約15分)

豆腐屋「ふうせつ花」の豆乳を使ったスイーツ

次に向かうのは、豆腐や豆乳を使ったスイーツを販売する「ふうせつ花」です。地元の旅館でも使用される本格的な豆腐づくりで知られる豆腐店で、幅広い年齢層から人気を集めています。

夏の定番は豆乳シェイク。アイスクリームと豆乳を組み合わせた濃厚な味わいで、暑い日のドライブの休憩にぴったり。店外にはベンチも併設されており、涼を取りながらゆっくりと楽しめます。

また、手作りドーナツやワッフルなどのスイーツも見逃せません。特にドーナツは一つ一つのボリュームがあり、密度の濃い食感が特徴。甘さ控えめで大豆本来の優しい味わいを活かした逸品です。食べ応えがあるため、この後のランチに響かないよう恋人と分け合って食べるか、お土産として購入すると良いでしょう。

店名 豆腐屋「ふうせつ花」
所在地 岩手県八幡平市保戸坂236
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 (3月~11月)10:00〜18:00
(12月~2月)10:00〜17:30
定休日 年中無休

スポット6:松尾八幡平物産館あすぴーて(豆腐屋「ふうせつ花」から車で約30分)

松尾八幡平物産館あすぴーて内のお土産「八幡平ドラゴンアイ」と併設食堂のメニュー「山菜そば」

豆腐屋「ふうせつ花」から「安比高原レインボーライン」を通り最後に立ち寄るのは、八幡平の豊かな自然が育んだ特産品が揃う「松尾八幡平物産館あすぴーて」。ここでは、地元の新鮮な野菜や果物、加工品から手作りおやつ、和菓子まで幅広く取り揃えています。中でも、山ブドウやほうれん草は人気の特産品なので、ぜひチェックしてみてください。

また、八幡平ドラゴンアイ(雪解け現象で山頂に現れる特徴的な景観)をモチーフにしたゼリーなどもあり、お土産としても人気です。

併設の食堂では、地元の食材を活かしたメニューを楽しむことができます。特におすすめは、舞茸や椎茸が入った山菜そば。季節の山菜の香りと味わいを存分に楽しめます。和食を好むカップルなら、ここでランチにするのも良いでしょう。

食事と買い物を合わせて楽しめる、ドライブコースの締めくくりにぴったりのスポットです。

施設名 松尾八幡平物産館あすぴーて
所在地 岩手県八幡平市柏台1-28
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 9:00~16:00
休館日 11月~3月の水曜日

八幡平市観光協会からのメッセージ

このコースは、安比高原レインボーラインや岩手山パノラマラインという2つのドライブロードを楽しめるのが特徴です。特に、車窓から眺める景色の変化が魅力的です。

安比高原レインボーラインでは、高原ならではの爽やかな風を感じながら、大自然を満喫できます。また、岩手山パノラマラインからは、その名の通り岩手山の雄大な姿を眺めることができ、季節によって様々な表情を見せてくれます。

私が友人を案内する時は、天気の良い日中にパノラマラインを通るようにしています。雄大な山々が連なる景色を楽しみながら会話も弾みますよ。豊かな自然と文化、グルメを織り交ぜた八幡平ドライブは、特別な思い出作りにぴったりです。

八幡平市ドライブコースのまとめ

コース概要 全行程:約7時間(総距離約80km)
出発地点:道の駅「にしね」
おすすめシーズン:四季折々に異なる魅力(春の桜、夏の避暑、秋の紅葉)
特徴:安比高原レインボーラインと岩手山パノラマラインの絶景ドライブコース
主な観光スポット スポット1:田代平高原
  • 新日本百名山の七時雨山を望む広大な自然景観
  • 観光地化されていない素朴な高原と放牧された牛の風景
  • 「田代平の一本桜」は絶景フォトスポット
  • 車内休憩に最適な開放的空間
スポット2:八幡平市博物館
  • 地域の厳しい冬を生き抜く知恵が詰まった常設展
  • 縄文土器や松川温泉の歴史など企画展も開催
  • 地域文化への理解を深められる文化スポット
スポット3:麹屋もとみや〜SHIMONO528〜
  • 伝統と革新が融合した発酵食品の専門店
  • 「528バーガー」には希少な「いわて短角牛」と塩麹を使用
  • 「発酵ジェラートシリーズ」など意外性のある創作スイーツ
  • テイクアウトして次のスポットで景色と共に楽しむのがおすすめ
スポット4:不動の滝
  • 岩手県唯一の「日本の滝百選」に選ばれた景勝地
  • 5月中旬以降は水量が増して最も見応えがある
  • 夏は気温25度前後と涼しく避暑スポットとして人気
  • 滝に隣接する桜松神社の境内散策も楽しめる(約1時間周遊)
スポット5:豆腐屋「ふうせつ花」
  • 地元旅館でも使用される本格的な豆腐づくりで有名
  • 夏の定番「豆乳シェイク」は濃厚な味わいが特徴
  • 甘さ控えめで大豆本来の優しい味わいを活かしたドーナツが人気
  • 店外ベンチで涼を取りながら楽しめる休憩スポット
スポット6:松尾八幡平物産館あすぴーて
  • 八幡平の特産品が揃う物産館(山ブドウ、ほうれん草など)
  • 「八幡平ドラゴンアイ」をモチーフにしたゼリーなど特色あるお土産
  • 併設食堂では舞茸や椎茸入りの山菜そばなどを提供
  • 食事と買い物を同時に楽しめるドライブコース締めくくりにぴったりの施設

八幡平市観光協会の問い合わせ先

名称 八幡平市観光協会
住所 岩手県八幡平市柏台一丁目28番地
問い合わせ 0195-78-3500
公式ページ https://www.hachimantai.or.jp/
編集部:竹内 彩
●編集部 竹内彩

観光協会おすすめの「ドライブデート」企画や、「プロに聞くアドバイス」企画の編集を担当。地方移住に関する取材経験が150本と豊富で、各地の名所に精通。プライベートでも週2回はドライブするほどのドライブ好き。