健康経営を目指す企業必見!食事管理のプロが解説する「今すぐ実践できる食生活改善」

健康経営を実践するために、社員の食生活の改善を考える企業は少なくないでしょう。しかし、日々の食事は非常にパーソナルなもの。どのような取り組みが適切なのか悩む人事・総務担当者、経営者の方も多いのではないでしょうか。

特に野菜の摂取不足に関しては深刻で、厚生労働省が推奨する1日350gの野菜摂取量に対して、日本人の平均摂取量は約280gと大きく下回っている現状があります。

本記事では、そんな状況を改善すべく、忙しいビジネスパーソンでも気軽に実践できる野菜摂取の方法と、健康経営の視点から考える社員の食環境整備について詳しく解説します。

今回は、食事管理のプロとして企業の健康経営を栄養面からサポートする管理栄養士の須藤さんに、お話を伺いました。

食事管理のプロ
須藤 瑠衣子さん
須藤 瑠衣子(すとう るいこ)さん

株式会社KOMPEITO 商品企画開発グループ B&P・製造チーム所属の管理栄養士。企業向けに「元気に働くための食事術セミナー」を開催するなど、食事改善のプロフェッショナルとして活躍。5大栄養素の重要性や野菜摂取のポイントなど、日常生活に取り入れやすい食生活改善策を、わかりやすく実践的に指導している。

健康経営の成功は食から!プロ直伝の野菜摂取術

健康経営において、社員の食生活は企業パフォーマンスを左右する重要な要素です。ところが、働き盛りの世代では朝の時間不足や、昼のコンビニ食、夜は疲れによる簡便な食事選択など、慢性的な野菜不足に陥りがちです。

これは単なる個人の食習慣の問題ではなく、バランスの良い食事の不足が業務効率や健康状態に影響を与え、企業の経営課題にもつながる可能性があります。健康経営優良法人認定でも「食」は重要な評価項目となっており、社員の食生活改善は不可欠な戦略的投資といえるでしょう。

これから紹介する野菜摂取法は、社内研修や健康セミナーのコンテンツとして活用できます。また、社内報や健康通信での情報共有材料としても最適。わずかな投資で大きなリターンが期待できる健康経営の第一歩として、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

それでは、社員が日常的に実践できる具体的な野菜摂取方法について、ポイントをご紹介していきます。

簡単な野菜の摂取方法1:冷凍野菜の活用

オフィスで野菜で提供されている冷凍野菜

手軽に野菜を摂る第一の方法は、冷凍野菜の活用です。昨今の野菜価格の高騰で、キャベツ一玉が1,000円を超える日もあり、家計への負担は小さくありません。そんな中、冷凍野菜は旬の時期に収穫した野菜を加工・保存しているため、価格が比較的安定しているのが魅力です。

「冷凍だと栄養価が落ちるのでは?」という疑問を持つ方も多いでしょう。しかし実は、野菜は旬の時期が最も栄養価が高く、その時期に収穫して冷凍されたものは、旬を過ぎた生の野菜よりも栄養価や風味が維持されていることが少なくありません。さらに多くの冷凍野菜は電子レンジで30秒ほど温めるだけで食べられるため、時間の節約にもなります。

スーパーで見かける500gパックのブロッコリーやほうれん草から、最近増えている中華野菜ミックスや洋風野菜ミックス、和食用野菜ミックスなど、料理の種類に合わせた冷凍野菜も豊富です。洗ってカットする手間が省けるため、例えばコンビニの電子レンジ対応うどんに冷凍ほうれん草をトッピングするだけでも、簡単に野菜摂取量をアップできます。ほうれん草を一つ加えるだけで、鉄分や食物繊維といった栄養素が摂取でき、「小さな一手間」で日々の食生活が豊かになります。

簡単な野菜の摂取方法2:加熱調理の活用

オフィスで野菜で提供されている加熱料理(魚と野菜、焼きいも)

野菜摂取の第二の方法は、加熱調理の活用です。サラダなどの生野菜も良いですが、より多くの量を効率的に摂りたいなら、加熱がおすすめ。野菜を熱するとカサが減るため、同じ一皿でもより多くの野菜を摂取できるようになります。電子レンジでチンするだけの簡単な調理でも十分効果的です。

比較的安価なもやしも、単体では物足りなさを感じるかもしれません。そんな時は、スープや味噌汁に加えるという手があります。洗ったもやしを入れるだけという手軽さながら、立派な栄養源になるのです。加熱で一部の栄養素が溶け出すこともありますが、スープとして液体ごと摂ることで、栄養素をまるごと体に取り込むことができます。

オフィスでも実践できる簡単調理としては、サツマイモを水で濡らしてラップで包み、電子レンジで加熱する方法もあります。おやつとしても活用でき、食物繊維やビタミン類、ミネラルなどの栄養素を摂取できます。

毎日の食事に少しの工夫を加えるだけで、野菜摂取量は着実に増やせるのです。

簡単な野菜の摂取方法3:野菜ジュース・スムージーの活用

社員の食事改善につながるサービス「オフィスで野菜」で提供されるスムージー

第三の方法は、野菜ジュースやスムージーを味方につけること。野菜をそのまま食べる以外にも、手軽に栄養を摂取できます。

缶や紙パックの野菜ジュースは、果物とブレンドされて飲みやすい味わいに仕上げられているものも多く、野菜の青臭さが苦手な方でも抵抗なく飲めるでしょう。また、生野菜よりも細かく砕かれているため、飲みやすく、手軽に摂取できるという利点もあります。

特におすすめなのは、忙しい仕事の合間での摂取です。ラーメンや丼ものなど、野菜が少ないランチの後にオフィスで一本飲むだけでも、野菜不足の解消につながります。カバンに忍ばせておけば、急な残業時も安心です。

鉄分や各種ビタミンに着目したものなど、市場には様々なコンセプトの野菜ジュースやスムージーが出回っているため、忙しい日々の中でもそれぞれの関心に合わせた選択ができます。

駅のスタンドなどで提供されるフレッシュジュースやスムージーには、市販品とは違った魅力があります。生絞りならではの新鮮な栄養素を、忙しい通勤時間にさっと取り入れられます。

おまけ:フルーツを活用した栄養補給術

「オフィスで野菜」のカットフルーツ

野菜摂取を補完する形で、果物の活用も有効な手段です。ミカンやバナナなど手軽に食べられる果物は、貴重な栄養源になります。最近ではコンビニやスーパーでもよく見かけるカットフルーツコーナーは、デスクワークの合間の栄養補給に最適です。

カットフルーツの中でも人気のりんごの場合、皮付きのものがあればそれを選ぶのもひとつの方法です。皮にもさまざまな成分が含まれているため、可能なら皮ごと食べることも検討してみてください。

また、冷凍フルーツも野菜同様、旬の時期に収穫された果物が使用されているため、栄養素や甘みが豊富。手軽に取り入れられる点でも魅力的です。

ただし、果物は栄養価が高い反面、糖分も多く含まれています。健康診断で血糖値が気になる方は、摂取量やタイミングに注意が必要です。

須藤さんのアドバイスによれば、「食事に気を使いすぎてストレスになってしまう事も良くないので、様々な食材からバランスの取れた食事を基本とし、その上で、適切な量の果物を楽しむことを心がけましょう。」とのこと。

バランスの取れた食生活の中に果物を取り入れることで、より健康的な食生活を送ることができます。

健康経営優良法人への近道!社員の食環境改革サービス「オフィスで野菜」

オフィスに導入されている「オフィスで野菜」の冷蔵庫とサラダや焼き芋

社員の野菜摂取の重要性と手軽な摂取方法をこれまでご紹介してきましたが、健康セミナーや社内報での啓発活動だけでは、なかなか社員の食習慣を変えるのは難しいものです。いくら理想的な食生活を提案しても、「わかっちゃいるけど、できない」というのが多くのビジネスパーソンの本音ではないでしょうか。そんな課題を解決する一手として、今、多くの健康経営を目指す企業から注目を集めているのが、オフィスに新鮮な野菜が届く「オフィスで野菜」というサービスです。

全国対応で、冷蔵庫は無料でレンタルでき、野菜は週1回〜定期的に届くシステム。企業が月額の利用料金を負担することで、社員は手頃な価格で新鮮なサラダやフルーツ、スムージーなどを購入できる仕組みとなっています。

このサービスの最大の魅力は、文字通りオフィスにいるときならいつでも利用できる手軽さ。多くの社員がランチタイムに活用する一方で、朝食を食べ損ねた時の朝の栄養補給や、午後の仕事前のエネルギーチャージとしても重宝されています。自前のお弁当や外で購入した食事に「プラスアルファの一品」として加えられる商品構成は、まさに現代のオフィスワーカーのニーズに応えたものと言えるでしょう。

それぞれの職種や働き方、さらには社員の好みに合わせた多彩な活用法が続々と報告されており、職場環境に合わせた柔軟な取り入れ方が広がっています。白いご飯だけをタッパーに入れて持参し、オリジナルカレーをかけて楽しむ社員が増えたという声や、外回りの営業担当者やトラック運転手など移動が多い社員からは、片手で手軽に食べられる商品が特に支持を集めているという報告もあります。

このサービスの目玉となっているのはミニサラダ。一見コンビニでもよく見かけるサイズながら、たった100円からという社員の財布にも優しい価格設定。毎日の積み重ねを考えると、この手軽さが継続のカギを握ります。

「オフィスで野菜」で提供されているのは、サラダだけではありません。オリジナルのスムージーも導入企業で高い評価を得ています。フルーツと野菜をバランスよく配合した定番商品はもちろん、様々な種類のスムージーも用意されており、社員の多様なニーズに対応できます。

社員のウェルビーイング向上をサポートし、企業の健康経営の取り組みに役立つ「オフィスで野菜」サービス。オフィスで野菜を取り入れる機会を増やせるこの福利厚生は、日々の小さな選択の積み重ねが、社員一人ひとりの食生活、そして企業全体の雰囲気づくりにも役立つ仕組みとして注目されています。

サービス名 オフィスで野菜
対応範囲 全国対応可能
公式ページ https://www.officedeyasai.jp/
提供会社 株式会社KOMPEITO

※詳細は公式ページでご確認ください

健康経営を支える「食」の戦略まとめ

健康経営における食の重要性 社員の食生活は企業パフォーマンスを左右する重要要素 バランスの良い食事不足が業務効率や健康状態に影響 健康経営優良法人認定でも「食」は重要な評価項目 社員の食生活改善は企業の戦略的投資
社員が実践できる野菜摂取方法 冷凍野菜の活用
  • 価格の安定性と栄養価の維持
  • 電子レンジ調理で時短効果
  • 豊富な種類で料理に合わせた選択が可能
  • 例:コンビニ食に追加するだけで栄養価アップ
加熱調理の活用
  • カサが減り効率的に多くの野菜を摂取可能
  • 電子レンジだけでも簡単調理
  • スープや味噌汁に加えて栄養素を丸ごと摂取
  • オフィスでの簡単調理も可能(サツマイモなど)
野菜ジュース・スムージーの活用
  • 飲みやすく手軽に栄養摂取
  • 忙しい仕事の合間に最適
  • 野菜不足の食事の補完に役立つ
  • 様々な栄養素に着目した製品から選択可能
企業向け食環境改革サービス 「オフィスで野菜」サービス
  • 啓発活動だけでは難しい食習慣改革を実践で支援
  • オフィスに新鮮な野菜や手軽なメニューを提供
  • 100円からのミニサラダやオリジナルスムージー
  • 朝食代わりから午後の集中力アップまで幅広く活用
  • 様々な職種や働き方に合わせた柔軟な活用が可能
  • 健康経営の取り組みとして全国展開可能
期待される可能性 社員の食生活の充実 オフィス環境の向上 企業全体の活力と創造性の向上 健康経営優良法人認定への寄与 日々の小さな選択の積み重ねによる好循環の創出
編集部:竹内 彩
●編集部 竹内彩

観光協会おすすめの「ドライブデート」企画や、「プロに聞くアドバイス」企画の編集を担当。地方移住に関する取材経験が150本と豊富で、各地の名所に精通。プライベートでも週2回はドライブするほどのドライブ好き。