瀬戸内海に浮かぶ広島県尾道市因島で、特別なドライブデートを楽しみませんか。今回は、(一社)因島観光協会の小林さんおすすめの、島内の魅力的なスポットを巡るドライブコースをご紹介します。
尾道駅から新尾道大橋と因島大橋を渡り、約30分で到着する島内には、2024年に国の重要文化財に指定された大浜埼灯台や、日本遺産に認定された村上海賊の歴史を伝える因島水軍城、さらには発酵をテーマにした体験型施設まで。様々な表情を持つスポットが点在しています。
海と空に囲まれた開放的な空間で、歴史や文化、最新のアクティビティまでを楽しめる因島は、デートにぴったり。各スポット間は車で10〜20分程度と、ゆとりを持って周遊できる距離感も魅力です。
▼今回ご紹介する因島ドライブスポットの見どころ
この記事の目次
広島県因島ドライブコース
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出発点 尾道駅| 約30分(20km)
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スポット1 大浜埼灯台| 約10分(5.3km)
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スポット2 因島水軍城| 約10分(5.1km)
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スポット3 HAKKOパーク| 約20分(8.9km)
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スポット4 因島公園
尾道の街を出発し、2つの大橋を渡って向かう因島には、白い灯台と青い海のコントラストが美しい大浜埼灯台をはじめ、海賊の歴史や最新の発酵文化、さらには造船所の迫力ある風景まで、多彩な見どころが凝縮されています。
島内のドライブでは、海を望む絶景ポイントや写真映えするスポット、工場見学やカフェでの食事など、カップルで楽しめる様々な体験が待っています。それでは、因島の魅力が詰まった各スポットを詳しくご紹介していきましょう。
スポット1:大浜埼灯台(尾道駅から車で約30分)
尾道駅から出発し、新尾道大橋と因島大橋を渡って約30分。最初に訪れるのは「大浜埼灯台」です。この灯台は明治時代に建設され、灯りを灯して130周年を迎えます。2024年の8月に国の重要文化財に指定された、因島を代表する景勝地です。
灯台は白い石造りで、高さは9.3m。暴風から守るための円形の白い壁に囲まれた構造となっています。建物内部には入ることはできませんが、白い灯台と青い海のコントラストが写真映えすると人気を集めています。二人並んでシャッターを切れば、映画のワンシーンのような思い出の一枚を残すことができるかもしれません。
灯台の敷地内には木造平屋建ての「大浜埼灯台記念館」があります。
これは、かつて船舶の安全航行のため、潮流や他船の情報を知らせる「大浜埼船舶通航潮流信号所」として使われていた施設です。木造の旧通航信号塔としては国内で唯一現存しています。記念館の屋根の上に白く塗られた3つの塔屋(角塔)が設置されている見た目も特徴的です。(※灯台記念館の中には入れません。)
施設名 | 大浜埼灯台 |
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所在地 | 広島県尾道市因島大浜町36-2 |
駐車場情報 | 駐車場あり(無料) |
スポット2:因島水軍城(大浜埼灯台から車で約10分)
大浜埼灯台から海沿いの国道を経由し約10分走ると、因島水軍城に到着します。ここは日本遺産に認定された「村上海賊」の貴重な資料が展示されているミュージアムで、かつて近辺の海域を支配した“海賊”の歴史を学ぶことができます。
館内には村上海賊の武具や遺品、古文書などが並びます。特に、広島県重要文化財に指定されている小早川隆景氏から因島村上氏に贈られた甲冑は、武将同士の歴史的なつながりを示す貴重な展示品です。さらに、海戦における船の隊列が描かれた古文書など水軍ならではの興味深い資料もあります。歴史好きのカップルは、興味が尽きることがないでしょう
来館者はレプリカの兜の試着も可能で、水軍の武将になった気分で写真撮影を楽しむこともできます。因島水軍城の周辺には桜やツツジなどの植物も植えられており、春は花とお城を一緒に楽しむことができる絶好のシーズンです。
施設名 | 因島水軍城 |
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所在地 | 広島県尾道市因島中庄町3228-2 |
駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 9:30〜17:00 ※入城は16:30まで |
定休日 | 祝日を除く木曜日、12月29日〜1月1日 |
スポット3:HAKKOパーク(因島水軍城から車で約10分)
因島水軍城から車で約10分の場所に位置するHAKKOパークは、発酵食品メーカー「万田発酵株式会社」が運営する体験型テーマパークです。工場見学やガーデン散策、発酵食品を楽しむカフェなど、様々な体験ができるスポットとして人気を集めています。
園内では、発酵食品に使われる野菜や四季折々の植物が見られます。特徴的な展示として、透明なケース内で育てられたトマトなどの根の成長過程を観察できるコーナーがあります。このユニークな展示方法により、普段は土に隠れて見ることのできない植物の地下での生育状況を確認できます。さらに、季節によって異なる“巨大植物”が育てられており、通常の30倍もの大きさ(約30キロ)に育った大根や高さ約3メートルのひまわりなど、規格外の植物に出会えます。
工場見学では、ガイドの説明を聞きながら発酵の仕組みを学び、実際の製造工程を見学することができます。所要時間は約50分です。見学ツアーは3月〜11月の平日に1日2回、土日祝日に1日3回実施されます。12月〜2月は平日1回、土日祝日2回に減少しますので、事前に確認することをおすすめします。電話(TEL:0120-85-1589)による事前予約が必要です。
園内のカフェでは「からだが喜ぶ発酵ランチ」として、麹を使った鶏肉と野菜のせいろ蒸しやローストビーフ丼などのメニューを提供。ドリンクメニューも充実しており、自家製ハッサクを使ったスカッシュなど、素材を活かした飲み物を楽しむことができます。
さらに、ガーデン内には足湯も設置されているほか、ヤギや犬などの動物とふれあうことも可能。アクティビティが多彩なので、二人でお好みの楽しみ方を探してみてはいかがでしょうか。
施設名 | HAKKOパーク |
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所在地 | 広島県尾道市因島重井町5800-95 |
駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 3月~11月 【平日】10:00~15:00 【土日祝】10:00~17:00 12月~2月 【平日】11:00~15:00 【土日祝】10:00~17:00 |
休園日 | 年末年始・水曜日 |
スポット4:因島公園(HAKKOパークから車で約20分)
因島ドライブデートの締めくくりは、HAKKOパークから車で約20分の場所にある因島公園です。公園内の駐車場に車を停め、徒歩5分ほどで山頂に到達。山頂からは因島の街並みと瀬戸内海、そして対岸の生名島(愛媛県)や、お天気がいい日は四国山脈まで見渡すことができます。
加えて、因島公園からの景観で特徴的なのが、造船所の風景です。因島は造船業が盛んな地域で、公園からは大型の造船クレーンや工場地帯が一望できます。全長200メートル近い大型船の建造風景は、なかなかお目にかかれない迫力ある光景です。
さらに、瀬戸内海の西側に沈む夕日が望めるロケーションであることから、夕景スポットとしても人気。夕方には山に沈む夕日と海の色が変化する様子を楽しむことができます。一日の旅を振り返りながらカップルで過ごすには、ぴったりのスポットと言えるでしょう。
また、公園内には「つれしおの石ぶみ」と呼ばれる、因島にゆかりのある文人の歌碑があります。石碑の数は19基で、本因坊秀策や小林一茶、司馬遼太郎が名を連ねています。文学ファンは必見ですね。
施設名 | 因島公園 |
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所在地 | 広島県尾道市因島土生町 |
駐車場情報 | 駐車場あり(無料) |
因島観光協会からのメッセージ
尾道の市街地から因島を訪れる際に渡る因島大橋も、魅力的な観光スポットの一つです。
因島大橋は全長1,270mあり、上部に一般車両が通る道路、下部に歩行者や自転車専用の道を備えた珍しい二重構造になっています。この構造により、安全に歩行者や自転車が通行できるようになっています。橋の真下や近くから写真を撮影したり、橋のたもとにある大浜パーキングエリアに車を停めて橋を歩いたりして楽しむのもおすすめですよ。
大浜パーキングエリアではお土産を購入したり、お食事を楽しんでいただけます。また、「ぽ」のモニュメントがあり、撮影スポットにもなっています。
広島県因島ドライブコースのまとめ
おすすめの回り方 |
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主な観光スポット | スポット1:大浜埼灯台
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スポット2:因島水軍城
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スポット3:HAKKOパーク
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スポット4:因島公園
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因島観光協会の問い合わせ先
名称 | (一社)因島観光協会 |
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住所 | 広島県尾道市因島土生町1899-31 |
問い合わせ | https://kanko-innoshima.jp/about/contact |
公式ページ | https://kanko-innoshima.jp/ |

観光協会おすすめの「ドライブデート」企画や、「プロに聞くアドバイス」企画の編集を担当。地方移住に関する取材経験が150本と豊富で、各地の名所に精通。プライベートでも週2回はドライブするほどのドライブ好き。