【茨城県常総市ドライブデート】千姫ゆかりの寺から話題の道の駅まで巡るコース

茨城県常総市で過ごす、歴史と文化が織りなす大人のドライブデート。今回は、常総市役所商工観光課の上野さんおすすめのドライブコースをご紹介します。

かつて水運で栄えたこの地には、徳川家康の孫娘・千姫ゆかりの寺から、60年の歴史を持つ染色村、さらには観光客が殺到する新名所「道の駅 常総」まで、歴史と現代が調和した魅力的なスポットが点在しています。

手を取り合って染め上げる伝統工芸の体験や、菅生沼(すがおぬま)を望むカフェでの二人だけの特別なランチ、シェアして楽しめる話題のグルメまで。お互いの距離が自然と縮まる仕掛けがいっぱいの常総市で、二人の絆を深める特別な一日を過ごせます。

▼今回ご紹介する常総市ドライブスポットの見どころ

常総市ドライブスポットの見どころ

常総市のドライブコース

  • 出発点 水海道駅
    | 約10分(4.1km)
  • スポット1 弘経寺
    | 約10分(4.7km)
  • スポット2 染色村
    | 約10分(6.1km)
  • スポット3 菅生沼
    | 約15分(6.4km)
  • スポット4 あすなろダイニング&里カフェ
    | 約30分(15km)
  • スポット5 道の駅 常総

水海道駅を起点に、静寂な寺院から賑わいのある道の駅まで、まるで時代を巡るような多彩なスポットを効率よく周遊できるコースです。スポット間の移動時間も程よく、ゆとりを持って観光を楽しめます。

それでは、歴史ある街並みと新しい観光施設が見事に調和した、水と緑豊かな常総市の魅力的なスポットを順にご紹介していきましょう。

スポット1:弘経寺(水海道駅から車で約10分)

弘経寺の境内と曼珠沙華

常総市ドライブデートのスタートは、水海道駅から車でわずか10分、静かな佇まいの中に深い歴史を秘めた「弘経寺(ぐぎょうじ)」です。弘経寺は、徳川家康の孫娘・千姫(せんひめ)様ゆかりの寺として知られており、本堂前には千姫様の分骨されたお墓が祀られています。

弘経寺と千姫様の深い縁は、近隣の飯沼地域にあった古刹との関係から始まりました。当時、小規模な寺だった弘経寺は、千姫様の手厚い庇護により見事に復興。「死後はこの寺に分骨を」という千姫様の遺言からも、この寺への深い愛着が伝わってきます。特別に門が開かれる日には、千姫様直筆と伝えられる「弘経寺」の書や遺品を拝観することもでき、歴史好きなカップルにとっては見逃せない体験となるでしょう。

訪れる季節によって、異なる表情を見せてくれるのも弘経寺の魅力です。春には境内一面に桜が咲き誇り、9月には関東有数の彼岸花の名所として多くの写真愛好家が訪れます。特に彼岸花の咲き誇る姿は圧巻で、赤い花びらの絨毯が境内を鮮やかに染め上げます。

毎年5月の第2週には「千姫まつり」の一環として「天樹祭」が執り行われ、普段は非公開の千姫様のお墓が特別に公開されます。常総市の千姫観光大使が艶やかな着物姿でお墓に花を手向ける様子は、歴史を感じさせる優美な光景です。

通常は住職不在のため建物内部の見学はできませんが、第4土曜日には写経体験(要予約)を開催しています。境内の散策だけであれば10分程度あれば見て回れますが、桜や彼岸花の季節、寺院開門時は30分から1時間ほどの時間かけてゆっくりするのも良いでしょう。

施設名  弘経寺
所在地 茨城県常総市豊岡町甲1番地
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
写経の可能時間 14:00~15:00
※10名以上の場合は要予約
※本堂を拝見したい場合は要予約

スポット2:染色村(弘経寺から車で約10分)

佐古染色工芸の外観と店内

常総市の静かな一角に佇む染色村は、約60年前に誕生した伝統工芸の聖地です。東京や近郊から意欲ある染物職人たちが集まってできたこの“村”。かつては多くの染色工房が軒を連ねたこの村では、現在2軒の工房が、それぞれの個性を活かした染物体験を提供しています。

1軒目の佐古染色工芸では、深い青が特徴の藍染めを専門に扱っています。ストールやハンカチなどの小物染色体験を通じて、藍染めならではの美しいグラデーションや独特の風合いを体感できます。工房内には過去の作品も展示されており、気に入った作品があれば購入することも。価格も気軽に相談に応じていただけます。

もう1軒の石山友禅染工房では、繊細で華やかな友禅染めの世界が広がります。こちらでもハンカチやストールなどの染色体験が可能で、藍染めとは異なる色彩豊かな染物技法を楽しむことができます。

どちらの工房も事前予約制ですが、その技術の高さは各地の展示会でも高い評価を受けています。自分だけのオリジナル作品を作れる貴重な体験は、伝統工芸の魅力を肌で感じられる特別な思い出となることでしょう。

施設名 佐古染色工芸
所在地 茨城県常総市坂手町5538−28
駐車場情報 専用駐車場有(無料)
営業時間 【アトリエ見学時間】
10:00~16:00
※不在の場合があるため要予約

【体験可能時間】
10:00~16:00 ※要予約
店休日 不定休
施設名 石山友禅染工房
所在地 茨城県常総市坂手町5538-30
駐車場情報 専用駐車場有(無料)
営業時間 【アトリエ見学時間】
10:00~16:00
※不在の場合があるため要予約

【体験可能時間】
 10:00~11:00 要予約
 13:00~14:00 要予約
 15:00~16:00 要予約
店休日 不定休

スポット3:菅生沼(染色村から車で約10分)

菅生沼の桟橋と白鳥の群れ

常総市の豊かな自然を代表する「菅生沼(すがおぬま)」は、四季折々の表情を見せる水辺の楽園です。縦長に広がる穏やかな水面は、訪れる人々の心を癒してくれます。

特に冬季(12月から3月頃)には、優美な白鳥たちが飛来する野鳥の聖地となります。朝もやの立ちこめる早朝6~7時頃や、夕暮れ時の柔らかな光に包まれる時間帯が、野鳥観察のベストタイミング。野生動物ならではの自然な姿を観察できる貴重なスポットです。

また、菅生沼には10分ほどで渡り切れる桟橋があり、水鳥たちの様子を間近に観察することができます。桟橋を渡った先の坂東市側には茨城県自然博物館があり、迫力満点のマンモスレプリカをはじめ、さまざまな自然科学の展示やイベントで知的好奇心を満たしてくれます。

菅生沼の野鳥をより間近で観察したいカップルには、沼の北部(坂東市側・駐車場から徒歩5分)と南部(常総市側・桟橋付近)にある2箇所の専用観察デッキがおすすめです。自然保護のため一部エリアは立ち入り制限がありますが、これらの観察デッキからは水鳥たちの優雅な姿を特等席で楽しめます。2人で双眼鏡を共有しながら野鳥を探す時間は、自然と会話が弾む特別なデートタイムになるでしょう。

都会の喧騒を離れ、時には羽を休める水鳥たちと同じように、ゆったりとした時間を過ごせる癒しのスポットです。

名称 菅生沼
所在地 茨城県坂東市,常総市
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
施設名 茨城県自然博物館
所在地 茨城県坂東市大崎700
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日 年末年始

スポット4:あすなろダイニング&里カフェ(菅生沼から車で約15分)

あすなろダイニング&里カフェの外観、内装、テラス、ふわとろオムライス

豊かな自然に囲まれた菅生沼のほとりに佇む「あすなろダイニング&里カフェ」は、穏やかな景色と美味しい料理を楽しめる隠れ家的スポットです。特別な記念日やプロポーズの場としても選ばれる、大人のカップルにぴったりの雰囲気のレストランです。

看板メニューは、切った瞬間に黄金色の中身が流れ出す「ふわとろオムライス」。ふんわり仕上げられた卵と、コク深い特製デミグラスソースの組み合わせは、見た目の美しさと味わいの絶妙さを兼ね備えた逸品です。また、ローストビーフ丼や季節のプレートメニューなど、見た目も味も満足できる料理の数々が揃っています。

季節限定メニューも、このカフェの魅力の一つ。夏には茨城県産の甘いメロンを贅沢に使用したスイーツ、秋には濃厚なモンブランなど、その時期ならではの味覚を巧みに活かした逸品を提供しています。

料理の一皿一皿には地元の食材へのこだわりが感じられ、1,300円から1,500円という価格も納得の品質です。窓際の特等席に座れば、移りゆく自然の景色を眺めながら、ゆったりとした時間を二人で過ごせるでしょう。

都会の喧騒を忘れ、お互いの会話に集中できる静けさも魅力的です。

施設名 あすなろダイニング&里カフェ
所在地 茨城県常総市大塚戸町310
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 平日11:00〜16:00 / 土日祭日11:00~17:00
店休日 年中無休

スポット5:道の駅 常総(あすなろダイニング&里カフェから車で約30分)

道の駅 常総の外観と「絶景 海鮮豊田城」、ビッグメロンパン

オープンからわずか2年で年間200万人が訪れる「道の駅 常総」は、食とエンターテインメントが融合した新しい形の道の駅です。地元グルメや特産品、イベントなど、さまざまな魅力が詰まった滞在型施設として、関東有数の人気を誇っています。

施設の顔とも言えるのが、名物の「ビッグメロンパン」です。直径30センチという迫力の大きさは、まるで亀の甲羅のよう。2時間おきに焼き上がる出来立ての大きなメロンパンは、サクッとした表面としっとりもっちりとした生地、そして中からとろける甘いカスタードクリームが織りなす至福の味わいです。専用の袋に入れて亀のように背負った姿は思わず写真に収めたくなる面白さで、SNSでも話題になっています。

施設の2階にある「常総いなほ食堂」では、見た目のインパクトも抜群の「絶景 海鮮豊田城」が人気です。ボリューム満点の料理は太鼓の音とともに店内の視線を集める演出付きで提供され、他のお客さんからの羨望の眼差しを感じながら、ユニークで特別感のある時間を共有できます。

また、バラエティ豊かなお土産コーナーも見逃せません。茨城県特産の極細芋けんぴは、その繊細な仕上がりが特徴的。地元の魚屋と連携した西京漬、専用工場で丁寧に加工される常陸牛、メロンワッフルなど、地元の味が勢揃いしています。

さらに、道の駅の敷地内には巨大なサツマイモのモニュメントが映える撮影スポットが。館内には県内初出店となるスターバックスや、2024年11月にオープンした温泉施設「常総ONSEN &SAUNA お湯むすび」も併設され、施設の魅力をさらに高めています。

定期的に開催される季節のイベントやつかみ取りなどの参加型イベントも人気を集めており、施設内を存分に楽しむなら2~3時間はたっぷり取ると良いでしょう。

施設名 道の駅 常総
所在地 茨城県常総市むすびまち1番地
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 9:00〜17:00
店休日 年中無休

常総市ドライブデートのまとめ

おすすめの回り方 全行程:約6時間 出発:水海道駅 終了:道の駅 常総 総移動距離:約36km、移動時間:約1時間15分 歴史と現代が調和した大人のドライブコース
主な観光スポット スポット1:弘経寺
  • 徳川家康の孫娘・千姫ゆかりの寺
  • 春の桜、9月の彼岸花が見事な関東有数の名所
  • 毎年5月第2週に「千姫まつり」開催
  • 第4土曜日に写経体験あり(要予約)
スポット2:染色村
  • 約60年の歴史を持つ伝統工芸の村
  • 藍染めを専門とする佐古染色工芸と友禅染めの石山工房が点在
  • ストールやハンカチなどの染色体験が可能(10:00~16:00、要予約)
  • オリジナル作品の制作・購入が可能
スポット3:菅生沼
  • 四季折々の表情を見せる水辺の自然スポット
  • 冬季(12月~3月)には白鳥が飛来する野鳥の聖地
  • 10分ほどで渡れる桟橋から水鳥の観察が可能
  • 近隣に茨城県自然博物館あり(入場料別途)
スポット4:あすなろダイニング&里カフェ
  • 菅生沼のほとりに佇む隠れ家的カフェ
  • 「ふわとろオムライス」が看板メニュー(1,300円~1,500円)
  • 地元食材にこだわった季節限定メニューも充実
  • 特別な記念日やプロポーズの場としても人気
スポット5:道の駅 常総
  • 年間200万人が訪れる人気スポット
  • 名物「ビッグメロンパン」は直径30cmの迫力サイズ
  • 「絶景 海鮮豊田城」は太鼓の演出付きで提供される注目メニュー
  • 2024年11月オープンの温泉施設も併設
  • 所要時間:2~3時間

常総市役所商工観光課の問い合わせ先

名称 常総市役所商工観光課
住所 茨城県常総市水海道諏訪町3222-3
問い合わせ 0297-23-9088
公式ページ https://www.joso-kankou.com/
編集部:竹内 彩
●編集部 竹内彩

観光協会おすすめの「ドライブデート」企画や、「プロに聞くアドバイス」企画の編集を担当。地方移住に関する取材経験が150本と豊富で、各地の名所に精通。プライベートでも週2回はドライブするほどのドライブ好き。