【兵庫・神河町ドライブデート】映画ロケ地とススキ高原の絶景を巡る1日コース

神河町ドライブデートコース

ドライブデートにおすすめのエリアをお探しの方へ。今回は、明治の産業遺産から北欧のような雄大な高原まで、五感で楽しむ感動スポットが凝縮された兵庫県神河町をご紹介します。地域の魅力を知り尽くしている、神河町観光協会の細道さんおすすめのドライブコースです。

このコースでは、映画「ノルウェイの森」のロケ地にも選ばれた美しい景観、国登録有形文化財の趣深い建物でいただく創作料理、心洗われる古いお寺での静寂のひとときなど、心震える発見に満ちた時間を過ごすことができます。都会の喧騒を離れ、悠久の歴史と大自然が織りなす特別な空間で、贅沢な時を過ごしてみませんか。

▼今回ご紹介する神河町ドライブスポットの見どころ

神河町ドライブスポットの見どころ:砥峰高原の展望スポット、峰山高原ホテルリラクシアの森、砥峰高原、法楽寺、ジビエ定食が食べられるお店も※写真は撮影当時のものです。現在は内容が異なる場合があります。

歴史と絶景の神河町・贅沢ドライブコース

  • 出発点 神河町観光交流センター
    | 約10分(4.9km)
  • スポット1 銀の馬車道交流館
    | 約1分(18m)
  • スポット2 創作料理 春夏秋冬
    | 約5分(1.1km)
  • スポット3 法楽寺
    | 約40分(24.1km)
  • スポット4 峰山高原ホテルリラクシアの森
    | 約20分(6.9km)
  • スポット5 砥峰高原

神河町観光交流センターを起点に、約4時間で巡る充実のドライブコース。

最初の目的地となる銀の馬車道交流館へは、街中から山沿いへと景色が移ろう約10分のドライブ。特に春には、桜華園という桜の山がピンクに色付き、ひときわ美しい表情を見せます。また道中にちらりと見える川沿いには桜並木が春風に揺れ、桜の花びらが舞って一面が淡いピンクに染まります。まるで絵画のような景色は、二人のドライブデートをよりロマンティックに演出することでしょう。

その先では、大パノラマが広がる峰山高原や黄金色に輝く砥峰高原の草原が次々と新しい感動を届けてくれます。自然が描く絶景のシーンを、恋人と一緒に切り取っていく贅沢なドライブの時間。

それでは、神河町が誇る珠玉のスポットを、順にご案内してまいりましょう。

スポット1:銀の馬車道交流館(神河町観光交流センターから車で約10分)

銀の馬車道交流館の外観と中の展示

神河町観光交流センターから緑豊かな道を10分ほど走ると、明治時代への時空の扉が開かれます。そこに佇む「銀の馬車道交流館」は、日本の近代化を支えた壮大なプロジェクト「銀の馬車道」の物語を今に伝える特別な場所です。

兵庫県が誇る日本有数の鉱山「生野銀山」と港町を結んだこの道は、まさに明治日本の革新への意志と情熱が結晶した歴史的モニュメント。当時としては画期的な「日本初の高速産業道路」として、欧米に比肩する産業発展への熱意を今に伝えています。

館内には、明治時代の道づくりの物語が、分かりやすく展示されています。特に必見なのが、日本初の「高速産業道路」と呼ばれた道の断面展示。当時の技術者たちの革新的なアイデアに、二人で感心してみるのも素敵なひとときになるはず。

30分から1時間ほどの見学時間で、明治時代の技術の粋を堪能できます。地元を愛するボランティアガイドの方々の語りには、教科書からは決して学べない、生きた歴史が息づいています。その土地で受け継がれてきた物語に耳を傾けていると、明治の匠たちの息遣いや当時の人々の夢が、不思議と鮮やかによみがえってくるのです。

施設名 銀の馬車道交流館
所在地 兵庫県神崎郡神河町中村78
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 10:00~15:00
休館日 月〜木曜、お盆、年末年始

スポット2:創作料理 春夏秋冬(銀の馬車道交流館から車で約1分)

創作料理 春夏秋冬の庭園や内観とジビエ定食

※写真は撮影当時のものです。現在は内容が異なる場合があります。

銀の馬車道交流館から車でわずか1分、趣のある歴史的建造物で、神河の大地の恵みを堪能する──そんな特別なひとときを提供してくれるのが、創作料理「春夏秋冬」です。国登録有形文化財である旧難波酒造を巧みにリノベーションしたこの空間では、歴史の重みと新しい美食文化が見事な調和を奏でています。

店の真骨頂は、神河の豊かな大地が育んだジビエ料理の数々。中でも、丹精込めて仕上げられた鹿肉の料理は、素材本来の旨みと繊細な味わいを見事に引き出した至高の一品です。ランチタイムには、ジビエ初心者でも親しみやすい鹿肉のコロッケやハンバーグ、メンチカツといった創作料理が並び、近年のジビエブームと相まって、多くの美食家たちを魅了しています。

かつて評判を呼んだ猪肉カレーをはじめとするイノシシ料理も、「春夏秋冬」の看板メニュー。地域の食材を知り尽くしているシェフの技が光る料理の数々は、観光客から団体客まで、幅広い支持を集めています。酒蔵ならではの趣深い空間で味わう珠玉の一皿は、銀の馬車道散策の思い出に、格別な彩りを添えることでしょう。

このエリアには、こだわりの十割そばや個性豊かなカレー店など、魅力的な飲食店も点在しているため、その日の気分に合わせて店選びを楽しめます。

店名 創作料理 春夏秋冬
所在地 兵庫県神崎郡神河町中村161
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 9:30〜16:00
定休日 年末年始のみ

スポット3:法楽寺(創作料理 春夏秋冬から車で約5分)

法楽寺の境内と白犬の像

ランチを食べた後に向かうのは、凛とした空気が漂う法楽寺。清流のせせらぎに耳を傾けながら参道の橋を渡り階段をのぼると、凛として佇む白犬と黒犬の像が目に入ります。この2つの像はこの地に深く根付く「播州犬寺物語」を今に伝える忠誠の象徴で、悠久の時を超えて静かに語りかけてきます。

「播州犬寺物語」は、人と犬の魂の絆を描いた心揺さぶる物語。従者との密かな恋に走った奥方の陰謀により、主人の命が危機に瀕したとき、2匹の犬は驚くべき忠誠心を見せます。自らの命をも顧みず、主への忠義を全うした白犬と黒犬の崇高な献身は、今なお多くの参拝者の胸を熱くする感動の物語として語り継がれています。

寺の境内には、町の文化財として大切に守られてきた尊い仏具や美術品の数々が安置されています。その中でも、地元の人々から「なでぼとけ」と慈しみを込めて呼ばれる癒しの仏像は、訪れる人々の心に寄り添う特別な存在。体の気になる部位と対応する仏像の箇所を、祈りを込めて優しくなでることで、心が安らぐと言われています。

木々のそよぎと鳥のさえずりを奏でる自然の調べに耳を傾けながら、ゆっくりと境内を巡れば、日常の喧騒から解き放たれる心地よさを味わえることでしょう。車でのアクセスも容易で、入り口には分かりやすい案内板も設置されているため、初めての方でも迷うことなく訪れることができます。

忠犬たちの深い愛の物語に想いを馳せ、古より伝わる祈りの場で過ごす静寂な時間は、きっとかけがえのない思い出となることでしょう。

施設名 法楽寺
所在地 兵庫県神崎郡神河町中村1048
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)

スポット4:峰山高原ホテルリラクシアの森(法楽寺から車で約40分)

兵庫県神河町のドライブスポット峰山高原ホテルリラクシアの森

法楽寺を後にして山道を40分。緩やかにカーブを重ねるごとに標高を上げていくと、映画「ノルウェイの森」のロケ地に選ばれた「リラクシアの森」がある峰山高原ホテルリラクシアに到着。野鳥のさえずりと四季の草花、小川のせせらぎや森の香りを楽しめるリラクシアの森の散策は、都会の喧騒を忘れ、大自然の懐に抱かれる至福のひとときを過ごせます。

広々とした駐車場に車を止め、整備された散策路へ一歩を踏み出すと、そこはもう別世界。散策路は整備され、手をつないで歩くのにちょうどいい広さです。

山肌を優しくなぞるように伸びる遊歩道は、まるで大地が描いた道しるべのよう。中でも、村上春樹の世界観を映し出した「ノルウェイの森」のロケ地となった山道は、一歩踏み入れただけで物語の世界へと誘われます。そよ風に揺れる葉のさざめきに耳を澄ませながら、物語の情景に想いを馳せる贅沢な時間が、ここにはあります。

高原へと続く山道には、厳選素材で作られる手作りジェラート店や、地元の新鮮食材を活かしたジビエ料理店など、心躍る立ち寄りスポットが点在。澄み切った空気を胸いっぱいに吸い込みながら、ゆったりと休憩を取るのも旅の醍醐味です。日常を忘れ、心身ともに解き放たれる特別な時間を味わってみませんか。

名称 峰山高原ホテルリラクシアの森
所在地 兵庫県神崎郡神河町上小田881-146
駐車場情報 専用駐車場あり
・春〜秋季:無料
・冬季:スキー場営業期間は有料
利用可能時間 24時間利用可能
※ただし夜間は足元が危険なため推奨しません。
定休日 ホテルの休館日(入山届けを受付できないため)
※ホテルの休館日は峰山高原ホテルリラクシア公式ホームページでご確認ください。
※冬季は基本的にホテルへの入山届けが必要(例外あり)
※冬季以外は入山届けなく利用可能

スポット5:砥峰高原(峰山高原ホテルリラクシアの森から車で約20分)

砥峰高原の夏の景色と秋の景色

峰山高原ホテルリラクシアの森から山道を20分。次なる絶景との出会いを予感させながら車を進めると、突如として目の前に広がる圧倒的な光景に目を奪われます。東京ドーム19個分という途方もない広さを誇る砥峰高原(とのみねこうげん)は、まさに神が創り出した自然の芸術。砥峰自然交流館近くの駐車場に降り立てば、そこはもう別世界の入り口です。

大地と空が溶け合うような広大な草原には、自然の営みを守りながら整備された遊歩道が優しく伸びています。およそ3キロの大回りコースは、高原の息吹を全身で感じたい方におすすめ。時間が限られている方でも、展望台までの往復で十分に砥峰高原の神秘的な魅力を体感できます。

遊歩道から眺める草原は、まるで生きた絵画のよう。風に揺れるススキの波が描く模様は、見る角度や時間帯で表情を変え、どこか神秘的な魅力を放ちます。大切な自然を守るため、草原には立ち入れませんが、それもまた、この景色の儚さと美しさを際立たせているのかもしれません。

展望台に立てば空と大地が溶け合う絶景が広がり、とりわけ10月から11月上旬の光景は見る者の心を静かな感動で満たしていきます。この高原は大河ドラマ「平清盛」や「軍師官兵衛」のロケ地としても選ばれ、まるで千年の時を超えて蘇った古の世界のような荘厳な雰囲気を醸し出しています。

夏には爽やかな風に波打つ深緑の草原が、秋には夕陽に輝く黄金色のススキが、訪れる人の心を静かに包み込みます。四季折々の表情を見せるこの高原は、日常の忙しなさを忘れさせてくれる癒やしの聖地。ただそこに佇んでいるだけで、大地の鼓動が静かに心に響いてくるような、そんな得難い時間を肌で感じてみてください。

名称 砥峰高原
所在地 兵庫県神崎郡神河町川上801
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
※ハイシーズンは駐車場有料
※冬季(12~3月)は通行止め

神河町観光協会からのメッセージ

明治の歴史が息づく銀の馬車道から、大地が織りなす壮大なススキの草原まで、神河町の魅力は尽きることがありません。観光ルートのご相談はもちろん、季節のイベント情報など、どんな些細なことでもお気軽に観光案内所へお声がけください。地域の魅力を心から愛するスタッフ一同、皆様の思い出作りを真心を込めてお手伝いいたします。

神河町の薫り高いお土産として、地元が誇る柚子の逸品をご紹介させていただきます。柚子本来の爽やかな香りと奥深い味わいを丁寧に引き出した「ゆず香ちゃん」は、地元の方々からも愛され続けているジュースです。また、お料理やデザートに彩りを添える柚子100%搾りも、多くのお客様から喜びの声をいただいております。これらの商品は、観光交流センターでも手軽にお求めいただけますので、ぜひ手にとってみてください。

また、冬季のドライブをご計画の際は、皆様の安全で心地よい旅のために、事前の道路状況確認をお願いしております。

神河町で過ごす特別な一日が、皆様の心の中で輝き続ける大切な思い出となりますように。温かなおもてなしの心を込めて、皆様のお越しを心よりお待ちしております。

神河町ドライブコースのまとめ

おすすめの回り方
  • 全行程:約4時間
  • スタート地点:神河町観光交流センター
  • 移動時間の目安:各スポット間15〜20分
  • 春は桜、秋は紅葉など、四季折々の景観が魅力
歴史スポット 銀の馬車道交流館
  • 明治時代の最先端土木技術を結集した産業遺産
  • 貴重な歴史資料と分かりやすい展示(マカダム式舗装の地層展示など)
  • 所要時間:30分〜1時間
食事処 春夏秋冬(国指定有形文化財の酒蔵レストラン)
  • 歴史ある酒蔵建築で味わうジビエ料理
  • 地元産の鹿肉を使用した多彩なメニュー
  • 交流館見学後の定番ランチスポット
神社仏閣 法楽寺
  • 「播州犬寺物語」が語り継がれる歴史ある寺院
  • 境内には貴重な文化財や美術品を所蔵
  • 癒しのスポット「なでぼとけ」が人気
自然スポット 峰山高原ホテルリラクシアの森
  • 映画「ノルウェイの森」のロケ地
  • 眼鏡岩などの自然の造形美
  • 複数のハイキングコースを整備
砥峰高原
  • 90ヘクタールの広大なススキ草原(9-10月が見頃)
  • 大河ドラマのロケ地としても使用
  • 約3kmの散策コースあり
注意事項・特記
  • 冬季は峰山高原-砥峰高原間が通行止めの可能性あり
  • 砥峰高原の駐車場は繁忙期有料
  • お土産は地元特産の柚子商品がおすすめ

神河町観光協会の問い合わせ先

名称 神河町観光協会
住所 兵庫県神崎郡神河町鍛治142番地47
問い合わせ https://www.kamikawa-navi.jp/contact
公式ページ https://www.kamikawa-navi.jp/
編集部:竹内 彩
●編集部 竹内彩

観光協会おすすめの「ドライブデート」企画や、「プロに聞くアドバイス」企画の編集を担当。地方移住に関する取材経験が150本と豊富で、各地の名所に精通。プライベートでも週2回はドライブするほどのドライブ好き。