歴史と文化が織りなす街並みで、特別なデートタイムを。今回は、白壁土蔵群や新しい美術館、伝統工芸の体験、そして独自の食文化まで、多彩な魅力が詰まった鳥取県倉吉(くらよし)市をご紹介します。
白壁土蔵群では伝統工芸品「はこた人形」の絵付け体験もできるなど、思い出に残る体験も楽しめるこのエリアは、カップルでのドライブデートにぴったり。総所要時間6〜7時間でゆったり楽しむ、倉吉観光MICE協会の会見さんおすすめのドライブコースです。
▼今回ご紹介する倉吉市ドライブスポットの見どころ
この記事の目次
歴史と芸術が織りなす倉吉市ドライブコース
- JR倉吉駅
↓約10分(5.4km) - スポット1:白壁土蔵群
↓約3分(550m) - スポット2:ラーメン「縁〜えにし〜」
↓約6分(1.8km) - スポット3:鳥取県立美術館
↓約3分(800m) - スポット4:エースパックなしっこ館
JR倉吉駅から約15〜20分圏内に、魅力的なスポットが凝縮された倉吉市。白漆喰の壁と黒い焼き杉板が織りなす美しい街並みには、伝統工芸の世界が息づいています。そこに、2025年春オープンの県立美術館が新たな文化の風を吹き込み、地元の名物・牛骨ラーメンや、梨の博物館でしか味わえない特別なスイーツなど、五感で楽しめる要素が散りばめられています。
歴史と現代が調和した街の表情を、ゆっくりとしたペースで巡るこのコース。それでは、倉吉が紡ぐ物語の数々をご紹介していきましょう。
スポット1:白壁土蔵群(JR倉吉駅から車で約10分)
まず訪れるのは、白壁と黒い焼き杉板が織りなす街並みが美しい白壁土蔵群。重要伝統的建造物群保存地区に指定されたこのエリアでは、白漆喰の壁と黒い焼き杉板が作り出す鮮やかなコントラストが、訪れる人の目を楽しませてくれます。
特筆すべきは、美しさだけでなく機能性を兼ね備えた建築様式。白い漆喰壁は耐水性に優れ、下部の焼き杉板は燃えにくい特性を持っています。さらに、屋根に使用されている赤い瓦は島根県から取り寄せた石州瓦。高温で焼き締められているため隙間が少なく、冬季に30センチ以上の積雪を記録することもあるこの地域の寒さに見事に対応しています。白、黒、赤のコントラストは、先人たちの知恵が生み出した美しさといえるでしょう。
街中には、より親しみやすい文化的な要素も散りばめられています。地元出身の仏師三人が創作した木彫りの作品が点在しており、縁起物として親しまれる福の神などの作品を探しながら歩くのも楽しみ方の一つです。
また、このエリアは工芸文化の宝庫としても知られています。江戸時代から続く「倉吉絣(がすり)」と呼ばれる織物や、紙を貼り合わせて作られる「はこた人形」など、伝統工芸の魅力に触れることができます。特に「はこた人形」は、職人が1体作るのに1週間もの時間をかける手の込んだ作品。ウサギやだるまなどのモチーフがあり、顔を描く絵付け体験もできます。初心者でも気軽に挑戦できるため、時間がある場合は挑戦するのも良いでしょう。
昭和の面影も随所に残されており、当時使われていた生活道具や古いミシン、今も営業を続ける酒屋や菓子屋の往年の看板なども見ることができます。レトロな雰囲気を愛する方には、まさに宝探しのような楽しみ方ができる街並みといえるでしょう。
所在地 | <倉吉白壁土蔵群観光案内所> 鳥取県倉吉市魚町2568-1 赤瓦十号館内 |
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駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 9:00~17:00(年末年始は短時間営業) |
スポット2:ラーメン「縁〜えにし〜」(白壁土蔵群から車で約3分)
鳥取県中部を代表する名物グルメとして知られる牛骨ラーメン。その中でも特に人気を集めているのが「縁(えにし)」です。開店時から行列ができることも珍しくないこの店は、白壁土蔵群からほど近い場所にあり、観光の合間の食事処としても最適です。
牛の骨からじっくりと取った出汁は、豚骨ラーメンのような濃厚さとは一線を画します。コクがありながらも後味はすっきりとしていて、くどさを感じさせない上品な味わい。スープと麺の絡みも絶妙で、何度でも通いたくなる味わいが特徴です。
基本的なラーメンは500円〜900円と、リーズナブルな価格設定も魅力。おすすめのトッピングは味玉で、店特製の味付けが牛骨スープと見事にマッチします。
19席というこじんまりとした店内ですが、回転が良いため、30分程度待てば入店できることが多いそうです。デートコースの途中で立ち寄るランチスポットとしても、カジュアルに楽しめる雰囲気が好評です。
所在地 | 鳥取県倉吉市堺町2丁目239-52 |
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駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 11:30~14:00 定休日:木曜、第1・3水曜 |
スポット3:鳥取県立美術館(縁から車で約6分)
縁から車でわずか6分。2025年3月30日、鳥取県中部の文化芸術の新たなランドマークとして、待望の鳥取県立美術館がオープンします。県内初となる本格的な美術館は、現代アートを中心とした展示方針で、美術ファンの期待を集めています。
注目の収蔵品として、ポップアートの巨匠アンディ・ウォーホルによる「ブリロの箱」が展示される予定です。また、鳥取にゆかりのある作家たちの作品も重要な展示の柱となり、『ゲゲゲの鬼太郎』で知られる水木しげるの作品なども紹介されます。
この美術館は、長年の議論を経て鳥取県中部の中心地に建設が決定。現代アートを軸としながら、企画展示室では多彩な展覧会が開催される予定で、メディアアートなど新しい表現媒体にも積極的に取り組んでいく方針です。
春の桜の季節には、美術鑑賞と白壁土蔵群の散策を組み合わせた新たな文化体験が楽しめそうです。展覧会の詳細なスケジュールは、美術館のホームページで順次公開される予定となっています。
所在地 | 鳥取県倉吉市駄経寺町2-3-12 |
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駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 9:00〜17:00 ※2025年3月30日開館です。 休館日:月曜、年末年始(12/29〜1/3) ※月曜日が祝日の場合は翌平日が休館日です。 |
スポット4:エースパックなしっこ館(鳥取県立美術館から車で約3分)
日本で唯一の梨をテーマにした博物館「なしっこ館」では、鳥取が誇る果物・梨の魅力を存分に味わうことができます。館内では、梨の栽培方法から歴史まで、梨にまつわる様々な展示を楽しめるだけでなく、実際に味わい、体験できる仕掛けが充実しています。
最大の魅力は、品種の食べ比べができること。季節によって3種類ほどの梨を食べ比べできるため、それぞれの特徴的な味わいの違いを楽しめます。甘さの強いもの、すっきりとした酸味があるものなど、品種によって全く異なる個性を発見できるのが特徴です。地元で人気の「新甘泉(しんかんせん)」や「二十世紀梨」など、鳥取を代表する品種も味わえます。
体験コーナーも充実しており、梨の袋掛け体験では、子供でも楽しめる難易度で梨作りの工程を学べます。また、館内にはクイズコーナーや遊具もあり、梨の世界に没入できる仕掛けが用意されています。
フルーツパーラーでは、二十世紀梨ソフトクリームが人気メニュー。梨の爽やかな酸味とバニラのハーモニーが絶妙で、しっかりとした梨の風味を楽しめます。季節限定の梨のパフェも、その時期に収穫される品種によって味わいが変化する注目メニューです。
お土産コーナーでは梨そのものはもちろん、地元ならではの梨のお酒も購入可能。梨チューハイは通常のものより爽やかな味わいです。東京ではなかなか出会えない味わいを、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
所在地 | 鳥取県倉吉市駄経寺町198-4 |
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駐車場情報 | 専用駐車場あり(無料) |
営業時間 | 9:00~17:00(最終入館16:40まで) 休館日:毎月第1・3・5月曜日(祝日の場合は翌日)、12/29~1/3 |
倉吉観光MICE協会からのメッセージ
季節ごとの見どころも豊富です。春には打吹公園で桜まつりが開催され、夏には白壁土蔵群周辺で打吹祭りや土曜夜市が開かれます。夜市では屋台が並び、ステージイベントも行われる賑やかな催しです。
周辺の観光スポットとしては、車で約20分の場所に関金温泉があります。無色透明の温泉は日本の名湯百選にも選ばれ、疲労感を癒したい方や、神経や関節の悩みを抱える方に親しまれている泉質です。せきがね湯命館での日帰り入浴がおすすめです。温泉周辺には廃線跡のスポットもあり、往復40分ほどの小旅行を楽しむこともできます。
倉吉市ドライブコースのまとめ
おすすめの回り方 | 全行程:JR倉吉駅から約15-20分圏内 総所要時間:6-7時間 各スポット間:3-10分程度の移動距離 カップルでゆっくり巡るのに適した距離感 |
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主な観光スポット | 白壁土蔵群
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牛骨ラーメン「縁」
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鳥取県立美術館
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なしっこ館
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季節のイベント |
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周辺の立ち寄りスポット | せきがね温泉
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倉吉観光MICE協会の問い合わせ先
住所 | 鳥取県倉吉市魚町2568-1 |
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問い合わせ | https://www.kurayoshi-kankou.jp/contact/ |
公式ページ | https://www.kurayoshi-kankou.jp/ |