いまや、私たちの身近な存在となったクラフトビール。「日本各地のクラフトビールを飲み比べるのが好き」という男性も多いのではないでしょうか。
クラフトビールの魅力は、多種多様な香りや風味だけでなく、背景にあるストーリー。地域の特色を生かした生産方法や作り手の想いなどの製造秘話を知れば、一杯のビールがますます味わい深くなることでしょう。
今回紹介するのは京都市上京区にあるクラフトビール醸造所「西陣麦酒(にしじんばくしゅ)」。運営しているのは、障がいがある方の生活介護事業や就労継続支援B型事業を行っている社会福祉法人「菊鉾会(きくほこかい)ヒーローズ」です。
本記事では西陣麦酒のコンセプトやおすすめ商品を通して、その魅力を深掘りしていきます。福祉活動や地域貢献に興味のある方はもちろん、作り手の想いがギュッと詰まったクラフトビールを味わってみたい男性はぜひ目を通してみてください。
取材件数約200件、MIXIや白鶴酒造などを担当し、18年以上のWebマーケティング歴を持つ。Google認定資格やITパスポートを活かし、多数のメディアで専門性を発揮しながら多角的なコンテンツ制作に従事している。
この記事の目次
障がい者支援に取り組む「西陣麦酒」には個性豊かなブルワーがそろう
「西陣麦酒」は、西陣織で有名な京都西陣地区にあるクラフトビールの醸造所。”ビール作りを通して障がい者の生活や就労支援の場を作りたい”という想いのもと、2017年に京都市上京区の一角に誕生しました。
西陣麦酒では、「Well Beering!」というテーマを掲げ、障がいのある人を含む個性豊かなブルワーたちが、独創的なクラフトビールづくりを行っています。
「Well Beering!」の語源となったのは、至福の一杯を意味する「WELL-BEER」。「Well Beering!」というテーマには、「西陣麦酒が生みだすクラフトビールで、色々な人の色々な幸せを共に味わいたい。」そんな願いが込められているそうです。
社会課題の解決も見すえ、地域住民らとともに手がけるプロジェクトビール
西陣麦酒の特徴は、既成概念にとらわれない、さまざまな形の「ビールづくり」に挑戦していること。個性的なブルワーが中心となって作り出す定番商品はもちろん、大学や地域の人、生産者など、さまざまな人たちと連携した「プロジェクトビール」の製造販売にも力を入れています。
時には社会問題の解決に力を入れている企業や団体とタッグを組んで、クラフトビールの製造を行う西陣麦酒。そこには、「西陣麦酒に携わるすべての人たちが幸せになってほしい」という願いが込められています。
シンプルにおいしいだけでなく、応援したくなるようなストーリ―がある西陣麦酒のクラフトビール。ビール好きの男性はもちろんのこと、福祉活動や地域貢献に高い関心を寄せている人たちからも支持されています。
高齢者、障がい者とホップや大麦を栽培!学生と作った茶葉原料のビールも
「Well Beering!」のテーマのもとで西陣麦酒が手掛けているプロジェクトビール。ここでは、その中から個性豊かな3種のプロジェクトビールをご紹介します。
「エビバデ京エール」は、市民団体「エビバデ京ほっぷ」と西陣麦酒のコラボで生まれたクラフトビール。エビバデ京ホップは「ホップの栽培を通じて地域の仲間づくりを行うこと」を目的とした、京都市中京区にある団体で、中京区役所の屋上や高齢者施設でホップ栽培を行っています。
そんな地元の住民や高齢者が栽培したホップで作られた「エビバデ京エール」は、朝摘みホップの爽やかな香りが特徴です。
続いて、国も携わる農業と福祉をつなぐプロジェクト「ノウフク」から生まれたのが「ふぞろいの麦たち」。宮城県石巻市のソーシャルファーム(※)で栽培されたホップと、群馬県前橋市の福祉施設で育てられたビール大麦を使用し、西陣麦酒が製造しています。障がいのある人たちが栽培から製造、ラベルのデザインまでを手掛けて誕生したオリジナルの一杯です。
(※)働きづらさを抱える人がサポートを受けながら、他の従業員と一緒に働く企業
「ふぞろいの麦たち」という名前には、”小単位生産で質もまばらなビール大麦からおいしいビールを作りたい”というブルワーの心意気と、そこから生まれる多様性が表現されているそう。その年に取れた原材料を使って作られているので、毎年異なる味わいが楽しめます。
そして、京都ならではの味わいが楽しめるのが「まんまビーア」。京都市北区中川学区で栽培されている日本最古の茶葉を使い、地域住民たちや地元の大谷大学の学生と共に作ったビールです。
大谷大学の学生が中川学区の農家と収穫した茶葉を、西陣麦酒が醸造してできた「まんまビーア」。農家と社会福祉法人、学生による「農福学連携」の開発商品として、注目を集めています。もちろん、美味しさもお墨付き。お茶が持つ悠久の歴史を感じさせる味わいが楽しめる、と評判です。収益の一部は、少子高齢化が進む中川学区の活性化に活用されています。
いずれのビールも、よりよい社会を目指して作られたものばかり。おいしいクラフトビールを飲んで至福の時間を過ごすことが社会貢献につながるなんて、ビール好き男性にとっては、まさに一石二鳥なのではないでしょうか。
クラフトビール好き男性も満足の西陣麦酒の定番ラインナップ
クラフトビール好きな男性なら、まずは定番のクラフトビールを飲んで醸造所のお手並みを拝見したい、とも思うことでしょう。そこでここからは、西陣麦酒の定番クラフトビールをいくつかピックアップして紹介します。
お酒好きな彼女との晩酌にピッタリ。飲んだ後の余韻も楽しい「霞華」
西陣麦酒の人気商品「霞華(かすみばな)」は、世界中で根強い人気を誇る、高アルコールのヘイジーIPAです。
ギャラクシーホップ由来のトロピカルでジューシーな味わいと華やかな香りが特徴のクラフトビール。限りなく続く霞のように、味と香りの余韻がいつまでも楽しめます。また、ラベルに使われているのは、西陣織にも使われている霞柄。都の「粋」が感じられるデザインです。
味はもちろん、パッケージもオシャレで魅力的なクラフトビールなので、お酒好きの彼女との晩酌に用意すれば、いつもとは違った特別なひと時を過ごせるかもしれません。
▲これぞ京都の風土が生みだしたクラフトビール「霞華」
日本酒好きの男性は要チェック。老舗酒蔵の米麹を使用した「銀蘭のオリゼ」
「銀蘭のオリゼ」は、京都を代表する老舗酒蔵「佐々木酒造」と共に仕込んだ米麹を使用したブリュットIPA。ドライな口当たりをベースにしつつ、クリスプな麦芽の風味も味わえるビールです。
厳選した3種のフレーバーホップを使っているため、柑橘やブドウなど、果実味あふれるフルーティーなアロマが楽しめるのも特徴。アルコール分6%ながら、ごくごくと飲みやすくバランスの良い飲み口です。
▲ブルーワーの情熱が詰め込まれた銀蘭のオリゼ
銀蘭のオリゼに使用する米麹は、西陣麦酒のスタッフが朝5時に佐々木酒造の麹室へと出向き、杜氏たちと仕込み作業をして作ったものなのだそう。そんな貴重な米麹がふんだんに使われたクラフトビールは、日本酒愛好家の男性にも好評です。
▲米麹作りに勤しむスタッフ。ひとつひとつの工程に作り手のこだわりが感じられる
しんみり飲みたい男性に。ビジネスマンの疲れを癒す「シルクのヴァイツェン」
西陣麦酒では、小麦麦芽を50%以上使用したドイツの定番ビール、ヴァイツェンも製造しています。その名も「シルキーヴァイツェン」。”苦みがほとんどない柔らかな味わいが好み”という男性には、柔らかな味わいが特徴のヴァイツェンがピッタリです。
シルクのヴァイツェンは、副原料に京都産のはちみつを使用した、トロっとした口当たりながらもドライなキレが楽しめるのが特徴で、口の中にゆったりと広がる感触は、まるで絹のような繊細さとなめらかさ。
豊かな泡立ちと濃密な舌触りをしんみりと堪能してほしい、そんな一杯です。
▲リラックスできる空間でシルクのような滑らかな口当たりを堪能してほしい
できたてのビールを味わいたい男性必見。醸造所併設のタップルーム
多種多様なクラフトビールが楽しめる西陣麦酒。せっかくならできたての一杯を楽しみたい、と思っているビール好き男性に朗報です。西陣麦酒の醸造所には、ハーフパイント600円からできたての生ビールが楽しめる「西陣麦酒京町家タップルーム」が併設されています。
店内では簡単なおつまみもオーダーできるほか、食べ物の持ち込みもOK。西陣のおいしい飲食店のメニューをテイクアウトして、クラフトビールと共に楽しむこともでき、立ち飲みスタイルなので肩ひじ張らずに利用できるのも魅力です。
金曜・土曜の週2日営業なので、1週間の仕事の締めくくりをはじめ、レジャーや京都観光の帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。人気店なので、利用の際は事前に予約をしておくのがおすすめです。
さらに西陣麦酒は、クラフトビール専用のキッチンカーも所有。さまざまなイベントで西陣麦酒の味を楽しめる機会が増えそうです。今後のイベント等への出店予定は、西陣麦酒の公式Instagramをチェックしてください。
▲西陣麦酒のキッチンカー。どこで出会えるかはお楽しみ
西陣麦酒の口コミ・評判
ここでは、西陣麦酒の口コミを紹介します。
フルーティーな味わいでビールが苦手な人でも飲みやすい
京都らしい、はんなりとしたまろやかな味わいで美味!
スタッフの方は知識豊富で親しみのある応対をしてくださるので、気持ちよくビールが飲める
クラフトビールのまろやかで奥深い味わいが楽しめた、という声が多数。「フルーティーで苦みが少ないので、ビールが苦手な人でも飲みやすかった」という意見も目立ちました。
また、西陣麦酒京町家タップルームの居心地の良さや、障がいのある人たちと共にビールを製造している西陣麦酒の姿勢に感動を覚えたという男性の声も見かけました。西陣麦酒のクラフトビールの味わいはもちろんのこと、「テーマやコンセプトを支持している人が多い」ということがよくわかります。
西陣麦酒のクラフトビールの購入方法
西陣麦酒のクラフトビールは、京都地区をはじめ、関東、関西エリアの飲食店で味わえるほか、京都地区の取扱店で購入できます。もちろん西陣麦酒京町家タップルームでも購入可能です。
近くに取扱店がない男性には、オンラインショップが便利。オンラインストアではアソートセットや定期便も販売しているので、さまざまな種類を飲み比べしたり、好みのビールをまとめ買いしたりできるのでおすすめです。
西陣麦酒の取扱店 | https://nishijin-beer.com/store |
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オンラインショップ | https://bakushu.base.shop/ |
西陣麦酒の基本情報
運営団体 | 社会福祉法人 菊鉾会ヒーローズ |
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所在地 | 京都市上京区大宮通今出川下る薬師町234 (社会福祉法人 菊鉾会ヒーローズ内) |
問い合わせ先 | https://nishijin-beer.com/contact |
営業時間 | 【西陣麦酒京町家タップルーム】 金曜日 17:00~21:00 土曜日 14:00~21:00 (ラストオーダー20:30) |
公式ページ | https://nishijin-beer.com/ |
※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。