真福寺で心を整える:ビジネスパーソン向け坐禅体験|愛知県

日々業務に邁進し、多忙を極めるビジネスパーソン。仕事にやりがいを感じつつも、ときに対人関係や業務内容でストレスを抱え、知らず知らずに自分を後回しにしてしまうことも多いのではないでしょうか。ときには自分自身と向き合い、心と体のメンテナンスを行うことが大切です。

そんな時こそ、古来より日本で実践されている「坐禅」を体験してみてはいかがでしょうか。マインドフルネス(※)な体験は心身の充実につながり、仕事のパフォーマンス向上にも効果があると言われています。
(※)雑念を取り除き、五感を研ぎ澄ませた状態

愛知県小牧市下末にある「真福寺(しんぷくじ)」では、定期的に坐禅会を開催しています。初心者も大歓迎で、肩肘張らずに気軽に坐禅体験をすることができます。

今回は真福寺の住職、桑原さんに坐禅体験の魅力についてお話を伺いました。

真福寺:禅の教えを伝える坐禅体験の魅力

真福寺の外観

禅宗の「臨済宗妙心寺派」に属する真福寺では、禅の教えを広く一般の方々に伝えることを目的に、坐禅の体験会を開催しています。

体験会は、月に1回の無料坐禅会と、2名以上のグループを対象とした予約制の個別坐禅体験会の2種類を実施しています。檀家に限らず広く参加を受け付けており、夫婦や友人同士、一人での参加など、多様な方々が体験されています。

月に1回開催される坐禅会は予約不要で、一人での飛び込み参加も歓迎しています。他の参加者と一緒に、坐禅未経験の方でも気軽に参加できる雰囲気となっています。

坐禅で心を静め、自己と向き合う:ストレス解放の効果

真福寺での坐禅体験の様子▲足が悪くても椅子に座り、負担のない姿勢で取り組むことができる

編集部

まずは、真福寺さんでの坐禅体験の流れを教えてください。

桑原さん

真福寺での坐禅体験は、15分の坐禅と5分の休憩を2回繰り返し、最後に20分の坐禅を行うという流れになっています。

坐禅体験に参加される方には毎回説明していますが、坐禅には意識すべき三つの要素があります。

姿勢を調える「調身」、呼吸を調える「調息」、心を調える「調心」です。これら三つを意識しながら、姿勢を正し、呼吸を落ち着かせ、心を静めることに取り組んでいただきます。

私自身の経験から言うと、このように取り組むことで気持ちが切り替わり、心が静かな水面のような状態になります。自分自身と向き合う時間になると思います。結果として、ストレスから解放されることもあるでしょう。

真福寺での坐禅体験の様子▲坐禅に取り組み、姿勢と呼吸そして心を調えることで、自分自身と向き合う時間となる

坐禅を通じて芽生える感謝の心

編集部

実際に坐禅を体験された方の感想を教えてください。

桑原さん

人それぞれですね。スッキリした、リラックスしたと感じる方もいれば、途中から足が痛くて大変だったという方もいらっしゃいます。中には緊張してどうしたら良いのかわからなかったという方もいます。

それぞれ捉え方は違いますが、実際に体験をしてみて、そこから自分自身が感じたことをまずは大事にしていただきたいです。

先ほども申し上げましたが、坐禅をすることは、一度立ち止まり自分自身を省みる、そして自分自身と向き合う時間だと捉えております。

例えば、自分を見つめていくと、私という存在はどこから来たのだろうという疑問を抱きます。そして、お父さん、お母さんがいてくれたおかげ、さらにはおじいちゃんやおばあちゃんと、代々受け継がれた命の繋がりを通じて、ご先祖様への感謝を実感することができます。

編集部

日々、仕事に追われて忙しい日常を送るビジネスパーソンにとって、坐禅を通じ自分自身を見つめ直すこと、感謝の大切さを再確認する機会は大変意義がありそうですね。

誰でも参加できる「イス坐禅」:体の不安を解消

編集部

坐禅は、膝や腰に痛みがあるような人でも体験できるのでしょうか?

桑原さん

大丈夫です。床に座って足を組まなくても、イスに座りながら姿勢を整える「イス坐禅」ができるようにしています。

編集部

服装はどのような格好で行けばいいのですか?

桑原さん

普段着でお越しいただいて構いません。ただし、ジーンズなどの伸縮性が低い服装はおすすめしていません。また、坐禅はお堂で実施するため、肌の露出は控えた服装にしていただければと思います。

編集部

坐禅でよく目にする、背中を棒で叩かれる体験は実施しているのでしょうか?

桑原さん

強制はしていませんが、ご希望の方には体験していただくこともできますよ。

真福寺の多彩な体験:写経と茶道で心を整える

真福寺での写経体験の様子▲写経体験。無心で取り組むことで自分と向き合う機会となる

編集部

坐禅体験以外にも、真福寺さんでは様々な体験会も開かれているそうですね。

桑原さん

写経や茶道の体験も開催しています。これらは禅の教えに基づいており、坐禅と同様に集中して無心で取り組むことで、自分自身と向き合う機会を提供します。

写経は、お経を書き写すことで仏教の教えを自分自身に落とし込んでいく実践です。お経はお釈迦様の言葉を凝縮したものであり、非常に深い意味を含んでいます。

しかし、初めは意味を深く考えすぎず、無心になって写経に取り組んでいただきたいと思います。お経の意味が完全に理解できなくても、それに触れること自体に価値があると考えています。

編集部

写経を体験するために、必要な道具などはありますか?

桑原さん

筆ペンの貸し出しを行っていますが、愛用の道具をお持ち込みいただいても構いません。

テーブルと椅子を用意しているので、正座の必要はありません。ただし、ご希望の方は正座で体験することも可能です。

なお、住職から書道に関する指導は行いませんし、字の上手い下手は関係ありませんので、気軽に取り組んでいただけます。

ビジネスパーソンの教養を高める茶道体験

真福寺での茶道体験の様子▲日本の伝統文化である茶道も体験することが可能

編集部

茶道体験はどのように行われているのでしょうか?

桑原さん

境内に茶室がありまして、毎週お茶の先生にお越しいただいています。私も実は生徒として参加される方と一緒に習っております。平日の月曜日に行っているのですが、もしその時間以外でご希望の場合は、別途体験会をご用意することもできます。

体験時間は40〜60分です。最初の15分でお茶室の作法をご説明し、その後の10分でお抹茶のたて方についてお伝えします。残りの時間で、実際にお抹茶をたてていただきます。

懐紙、服紗、服紗ばさみといった茶道の道具をお持ちの方はご持参いただいていますが、お持ちでない方にはお貸ししていますので、手ぶらでも参加できます。服装も、普段着で大丈夫です。

桑原さん

ちなみに、男性と女性でお茶のたて方も少し違っていて、興味深いです。境内にある茶室は一般の方からすると非日常的な空間に感じるかもしれないので、新鮮な体験になるのではないでしょうか。

千利休が大成させたお茶の文化は、豊臣秀吉をはじめ名だたる戦国武将が親しみ、現代でいうゴルフのような交流ツールとしての側面がありました。お茶を飲む作法だけでなく、茶碗や茶器などの名品を丁寧に扱う作法も教養となっていたそうです。そんな日本文化に根付く教養を、茶道体験で体験していただくことができます。

編集部

昔の日本を動かしていた偉人たちが嗜んだ文化が脈々と受け継がれていると思うと興味が湧いてきます。

昨今、観光で日本へ訪れる外国人が増えており、ビジネスシーンにおいても、海外の取引先の方々と接する機会が増えていくことが予想されます。そんな中、日本で古くから親しまれる茶道に関する知見があれば、一目置かれるという話も聞いたことがあります。ビジネスパーソンの教養の一つとして、「茶道」を嗜んでみるのも良いかもしれませんね。

真福寺住職からビジネスパーソンへのメッセージ

真福寺住職の桑原さん▲今回お話を伺った真福寺住職の桑原さん

編集部

最後になりますが、真福寺さんでの坐禅体験などに興味を持たれた男性に向けてメッセージをいただけますか?

桑原さん

繰り返しになりますが、坐禅も写経も茶道も、一度体験してみることがとても大切だと考えています。坐禅は決して難しいものではありません。ご自身の想像だけで物事を決めつけてしまっていませんか?少しでも興味が湧いた、という気持ちでも問題ありません。お気軽な気持ちでお越しいただければと思います。初心者の方でも丁寧に指導いたしますので、安心して体験いただけます。

編集部

未経験の男性も、思い切って体験してみるのがいいかもしれませんね。このたびは、貴重なお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。

真福寺坐禅体験の参加者の声:心の変化を実感

ここでは、真福寺の坐禅体験に関する口コミ・評判をご紹介します。

気持ちがスッキリした。心が軽くなり、新たな気持ちで物事に向き合えそうだ。

坐禅の前に丁寧に指導してくださったおかげで、集中して取り組むことができた。初心者でも安心して参加できる環境だった。

心が落ち着いてリラックスすることができた。日常の喧騒から離れ、自分と向き合う貴重な時間となった。

心が穏やかになるといった感想が多く、忙しいビジネスパーソンが自分を見つめ直し、心を調えるのにぴったりの体験であることがうかがえます。日々のストレスから解放され、内面の成長につながる機会として評価されています。

真福寺の坐禅体験:料金と予約方法

真福寺の坐禅体験には、月1回開催される無料の坐禅会と、事前予約が必要な有料の個別体験があります。個別体験の料金は以下の通りです。

体験料 【個別 坐禅体験】1人500円
【ミニ坐禅+お抹茶体験】1人1,300円
※いずれも2名以上のグループが対象
開催日時 希望日時で予約可能
予約方法 公式サイトの「体験予約フォーム」から申し込み

無料の坐禅会は、毎月1回日曜日の15:00~17:00に開催されています。具体的な開催日は、公式サイトの「行事のお知らせ」で確認できます。

真福寺へのアクセスと問い合わせ情報

所在地 愛知県小牧市下末1060
※小牧市内には真福寺が2ヶ寺あるため、お間違えのないようご注意ください
アクセス 公共交通機関
・名鉄小牧駅より名鉄バス(勝川駅行)「下末」下車
・JR勝川駅より名鉄バス(小牧駅行)「下末」下車
・名鉄小牧駅よりこまき巡回バスこまくる(7桃花台線・桃花台センター行)「下末」下車

駐車場完備(19台)
問い合わせ先 問い合わせフォーム
公式サイト https://shimpukuji.amebaownd.com

※最新の情報は公式サイト等でご確認ください。