【山形県高畠町ドライブデート】縄文遺跡から昭和レトロまで楽しめる7時間コース

都会の喧騒から離れて、歴史と自然が織りなす特別な時間を過ごしてみませんか。今回は、山形県高畠町の魅力あふれるドライブコースをご紹介します。高畠町観光協会の堤さんおすすめのルートです。

縄文時代から受け継がれてきた貴重な遺跡、山々に抱かれた神秘的な湖、昭和レトロな商店街、そしてワイナリーまで。約7時間かけてゆったりと巡る周遊コースは、大人のカップルにぴったりの内容となっています。

歴史探訪と自然散策、そして地元ならではの味わいまで。高畠町の持つ多彩な表情に触れながら、お二人だけの特別な思い出を紡いでみてはいかがでしょうか。

▼今回ご紹介する高畠町ドライブスポットの見どころ

山形県高畠町ドライブコース

山形県高畠町を巡るこのコースでは、JR高畠駅からスタート。まほろば古（いにしえ）の里歴史公園にある「山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館」で歴史を学び、その後蛭沢湖（びるざわこ）での絶景タイム、昭和縁結び通りでのランチ、そしてレトロな街並みでの散策と、時間の流れに身を任せながら、心癒される旅を楽しむことができます。

それでは、高畠町が誇る魅力的なスポットを、順にご紹介していきましょう。

スポット1：まほろば古（いにしえ）の里歴史公園（JR高畠駅から車で約15分）

最初の目的地は、歴史と自然が融合した「まほろば古の里歴史公園」です。公園内には池があり、水鳥が泳ぐ姿を間近で観察できます。

遊歩道を歩きながら、春の桜や菜の花、夏のひまわり、秋の紅葉といった季節の移ろいを感じられるのも魅力。歴史ある静かな空間で、ゆったりとしたひとときを過ごせます。

まほろば古の里歴史公園に併設された「山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館」では、山形県全域から出土した旧石器時代から古墳時代までの遺物を見ることができます。6月～8月には特別テーマ展、9月～11月には企画展が開催され、訪れるたびに新たな発見があるのも魅力です。

特に、国指定文化財史跡「日向洞窟遺跡」や「押出遺跡」の出土品は必見です。湿地で発掘された漆塗りの土器や、当時の食文化を伝える「縄文クッキー（クッキー状炭化物）」から、太古の暮らしが垣間見えます。

また、資料館では「彩漆土器」をモチーフにした野帳やトートバッグを販売。さらに、ナッツ味の「ドッキ土器クッキー」やチーズ味の「縄文クッキー」もあります。

スポット2：蛭沢湖（まほろば古の里歴史公園から車で約10分）

まほろば古の里歴史公園を後にし、次に向かうのは、深い山々に囲まれた「蛭沢湖（びるざわこ）」です。人工湖でありながら、周囲の自然と調和し、まるで隠れ里のような静寂に包まれています。

湖面は季節ごとに異なる表情を見せ、特に春の雪解け時期には水量が増し、松の緑や周囲の岩と美しく調和。初夏から夏にかけては、湖面が深い緑を映し出し、涼やかな風が吹き抜けます。

湖畔には遊歩道が整備されており、のんびりと散策を楽しめるのが魅力。眺めも素晴らしく、リフレッシュに最適です。湖畔の静けさと緑の豊かさに包まれながら、ゆったりと過ごせるでしょう。

さらに、蛭沢湖は米沢と高畠を結ぶ広域自転車道の終点地にもなっており、高畠駅からのサイクリングコースとしても人気があります。

静寂と雄大な自然が広がるこの湖で、都会の喧騒を忘れ、心落ち着くひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

スポット3：昭和縁結び通り（蛭沢湖から車で約10分）

蛭沢湖での散策を終えて向かうのは、「昭和縁結び通り」です。昭和30年代の雰囲気を色濃く残すこの通りでは、各商店の一部に当時の電化製品、雑誌、お菓子の焼型、ポスターなどを展示した「ミニ資料館」を開館しており、訪れる人々を懐かしい時代へと誘います。

この通りにはランチスポットがあるので、お昼ご飯を堪能してお腹を満たしましょう。ランチのあとはレトロな街並みを散策しながら、特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

昭和弐号館と呼ばれる「つけものと手打ちそばの伊澤」は、美しい日本庭園を眺めながら、こだわりの蕎麦を楽しめる特別な空間です。店内には伊澤まき子さんが1964年の東京オリンピック陸上競技に出場した際のユニフォームや記念品が展示されており、歴史の一端に触れることもできます。

伊澤の蕎麦は、山形県産「出羽かおり」など3種類の石臼挽き蕎麦粉をブレンドし、こだわりの自家製つゆとともに提供。冬季限定の「鴨せいろ」、夏季限定の「赤おにそば」「青おにそば」も人気です。

店内では、高畠町名産の漬物や自家燻製の「燻製ナッツ」なども販売しています。

「高砂屋珈琲店」（昭和参号館）は、レトロな雰囲気を楽しめる名店。壁一面に飾られた映画ポスターが目を引き、店内にはジャズが流れる落ち着いた空間が広がります。

人気メニューのナポリタンは、昔ながらの懐かしい味わい。ランチセットにはサラダとコーヒーが付き、昭和の喫茶店らしい満足感を味わえます。

コーヒーは、本格的な炭火焙煎のサイフォン式で提供され、豊かな香りが広がります。さらに、季節のフルーツをたっぷり使ったパフェも人気。見た目にも華やかで、味わう前から心が躍る一品です。

スポット4：国指定文化財史跡 日向洞窟（昭和縁結び通りから車で約10分）

レトロな街並みを後にし、次に向かうのは、縄文時代草創期の人々が暮らした住居跡が発見された歴史的価値の高いスポット「日向洞窟」です。国指定史跡に指定されており、壮大な佇まいを目にするだけでも、太古の時代へと思いを馳せることができるでしょう。

洞窟前にはシダレザクラが植えられており、春になると優雅に花を咲かせます。桜の柔らかなピンク色が、神秘的な洞窟の風景に彩りを添え、幻想的な雰囲気を生み出します。古代のロマンと春の情緒が交差する光景は、きっと訪れる人々を魅了するはず。

日向洞窟は、昭和30年代に複数回の発掘調査が行われ、旧石器時代から縄文時代へと続く貴重な遺物が発見されました。特に、隆起線文土器や石槍、石斧などが出土し、日本の縄文文化を解明する上で重要な役割を果たしたことで知られています。

また、近くには「湯沼温泉」があり、歴史探訪の余韻を楽しみながら、心身の疲れを癒すことができます。

スポット5：高畠ワイナリー（日向洞窟から車で約15分）

ドライブコースの締めくくりは、「高畠ワイナリー」です。ワイナリー内では、ブドウが芳醇なワインへと生まれ変わる様子を、大きなガラス越しに見学することができます。

ワイナリーショップには約70種類のワインをラインナップ。特に高畠町産シャルドネを使用したスパークリングワインはリーズナブルな価格と洗練されたパッケージで、お土産としても人気です。ショップにはワインの他に、ワインソルベやワイン塩、その他のワインを使用したオリジナル商品もあります。

ワイナリーショップでは、スタッフがセレクトしたワインを無料で試飲することができます。ワイン用のぶどうを100％使用したジュースの試飲もあるので、車を運転する方やアルコールが苦手な方も楽しめるでしょう。

そのほか、野外のソフトクリーム販売所では、ワインを使用したソフトクリームやさくらんぼなどの季節限定のソフトクリームを堪能できます。

また、館内にあるワイナリーカフェ「GOZZONARE（ゴッツォナーレ）高畠」では、ショップでの無料試飲では提供していないハイエンドクラスのグラスワインやコーヒー、ぶどうジュース、ピザ、パスタなどをゆっくりお召し上がりいただけます。「ゴッツォナーレ」は高畠の方言で「ごっつぉなれ＝ごちそうをどうぞ」という意味です。

高畠町観光協会からのメッセージ

「まほろばの里」と言われる高畠町。まほろばとは「周囲が山に囲まれた平地で、稔り豊かで住みよい美しいところ」という意味です。置賜盆地の寒暖差の大きい気候を生かし、稲作の他、ぶどうやラ・フランス、りんごなどの果樹の栽培も盛んで、田んぼの中に果樹園がある景色はここ高畠町ならではだと思います。

そして、一年を通して高畠町の豊かな自然を感じることができます。ぜひ、ゆったりと高畠町でのドライブデートを楽しんでいただきたいです。

高畠町ドライブコースのまとめ

高畠町観光協会の問い合わせ先