【佐渡島ドライブデート完全ガイド】世界遺産とトキに出会う半日モデルコース

新潟県佐渡島で特別な思い出作りをお考えの方へ。今回は、世界遺産に認定された佐渡金山から、新潟県最大の湖「加茂湖(かもこ)」まで、島の魅力を凝縮した半日観光コースをご紹介します。佐渡観光交流機構の事業本部・兵庫さんがセレクトした、効率的かつ魅力的な周遊コースです。

新潟港から高速船で約1時間、海風を感じながら目指す島旅は、それだけでも特別な体験の始まりです。ドライブの途中、田んぼで優雅に餌を探す国の特別天然記念物・トキとの思いがけない出会いも期待できる、贅沢なルートとなっています。

▼今回ご紹介する佐渡島ドライブスポットの見どころ

冬の加茂湖・佐渡島へと向かう高速船・佐渡金山・田んぼで餌を探すトキ・マッテラートのジェラート

世界遺産も絶景スポットも。佐渡島1日ドライブコース

<佐渡島ドライブコース>
  • 新潟港から高速船乗船
    ↓約60分(64.3km
  • 両津港
    ↓約50分(26.7km)
  • スポット1:史跡佐渡金山
    ↓約7分(2.4km)
  • スポット2:古民家食堂 持田家
    ↓約40分(21.5km)
  • スポット3:トキの森公園&トキのテラス
    ↓約13分(5.7km)
  • スポット4:加茂湖

江戸時代から明治時代にかけての鉱山の歴史が今も息づく佐渡金山(さどきんざん)、大正レトロな雰囲気が漂う古民家食堂、野生のトキに出会えるトキの森公園、そして美しい景観を誇る加茂湖まで。約8時間かけてゆっくりと巡るこのコースは、佐渡島の歴史・自然・食文化を存分に堪能できる、デートにも観光にも最適なルートです。島内は想像以上に広大で、海沿いのロケーションから山間部まで、場所によって全く異なる景色が見られます。

スタート地点の新潟港から両津港までは、高速船で向かいます。両津港行きのフェリーは1日5便ありますが、今回ご紹介するドライブコースを満喫するには、午前の便に乗るのがベストでしょう。ちなみに新潟港への戻りの便は、高速船が夕方まで、通常船だと夜まであります。

※最新の運航情報は、佐渡汽船ホームぺージでご確認ください。

両津港から最後の観光地である加茂湖まで、各スポット間の移動時間は最大50分程度。少し長く感じますが、佐渡島の自然豊かな風景を見ながらのドライブは、あっという間に時間が過ぎていくはずです。

それでは、佐渡島が誇る魅力的なスポットを、順にご紹介していきましょう。

スポット1:史跡佐渡金山(両津港から車で約50分)

史跡 佐渡金山の見学コースの入り口、佐渡金山のシンボル・道遊の割戸

両津港からまず向かうのは、世界遺産に登録された史跡佐渡金山。佐渡金山には、江戸時代と明治時代、二つの時代の異なる採掘方法を見学できるコースがあります。

江戸時代の採掘の様子を再現した「宗太夫坑(そうだゆうこう) 」コースでは、地下に作られた通路「坑道(こうどう)」内に、当時の金山で働く人々の様子が精巧な人形で再現されており、400年以上前の鉱山の雰囲気を臨場感たっぷりに見学できます。特に、人形によるつぶやきは、金山の歴史を印象的に伝える見どころの一つとなっています。

史跡佐渡金山の「宗太夫坑」で見られる採掘作業の再現・神事芸能の再現

一方、明治時代以降の採掘跡が残る「道遊坑(どうゆうこう)」コースでは、削岩機などの機械を使用した採掘方法を見学できます。このコースは、長年の採掘によって形作られた独特な山の形が広がるフォトスポットがあり、平成元年(1989年)まで続いた採掘の歴史を実感できる絶好の撮影ポイントとなっています。

史跡佐渡金山の「道遊坑」

両コースは共通券1,500円で見学可能。それぞれの時代の採掘方法を見学しながら、佐渡金山の歴史をより深く理解することができます。見学時間は、両コースで1時間半程度。貴重な鉱山遺跡をじっくりと堪能してみてください。

所在地 新潟県佐渡市下相川1305
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 8:00~17:30(4月~10月)
8:30~17:00(11月~3月)
※2025年2月25日~2月28日は休館

【最終入場時間】
宗太夫坑:閉館30分前
道遊坑:閉館1時間前

スポット2:古民家食堂 持田家(史跡佐渡金山から車で約7分)

持田家のお店の外観・お座敷・テーブル席

佐渡金山で佐渡の歴史に触れた後で向かうのは、魚屋直営店の新鮮な魚介類を存分に味わえる人気店「持田家」。商店街の中にある趣のある古民家食堂で、大正レトロな雰囲気が漂います。

佐渡産食材にこだわった料理を提供していることから「サドメシラン」認定店にもなっています。また、マグロや平目、冬には寒ブリなど、その時季ならではの海の幸が味わえるのも魅力。

海鮮丼やお刺身定食などメニューも充実しています。

所在地 新潟県佐渡市相川一町目7
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
※専用駐車場は収容台数が少ないため、近隣の駐車場(きらりうむ佐渡の駐車場、相川無料市営駐車場など)も利用可能
営業時間 11:00~14:00
18:00~21:00

【冬季営業時間】
夜の営業時間のみ17:30~に変更
早めに閉店することがあるので来店の際は電話予約推奨

※ラストオーダーは閉店の30分前

【定休日】
日曜日の夜、月曜日

スポット3:トキの森公園&トキのテラス(持田家から車で約40分)

トキの森公園で飼育されているトキ、トキの解説コーナー

持田家でお腹を満たした後は、約40分のドライブを楽しみつつ、佐渡島の象徴的存在・トキに出会える貴重なスポットへ。トキに出会えるスポットは「トキの森公園」と「トキのテラス」の2つあります。

トキの森公園では、展示室でトキの歴史や生態について学べることに加え、飼育ケージで間近に複数のトキを観察できます。羽の内側は通年トキ色をしていますが、12月~5月後半は繁殖期で羽の外側がグレーのような色、6月~11月は羽の外側が白に変化します。

施設を訪れる際は、トキの森公園の環境保全協力費400円を支払い、無料の駐車場を利用できます。施設内にはお土産処もあり、佐渡産フルーツを使用した季節のソフトクリームや枝豆フレーバーなど、佐渡ならではの味を楽しむことができます。

一方、トキのテラスでは、野生のトキを観察できます。特に稲刈り後の時期は、トキが田んぼに降り立つ姿を観察しやすく、自然の中での生態を垣間見ることができます。ただし、自然の中での観察となるため、100%の確率で出会えるわけではありません。

トキという貴重な鳥の生態に触れられる、佐渡島ならではの体験をぜひお楽しみください。

▼トキのテラス

トキのテラスの看板・建物の外観・展望フロア・展望フロアから見える景色

なお、トキの森公園&トキのテラスから次の目的地である加茂湖へ向かう途中には、佐渡産フルーツを使用した手作りジェラートのお店「Mattelato(マッテラート)」があります。

Mattelatoには、季節ごとに変わる佐渡産みかんやリンゴ、ルレクチェ(洋梨の一種)などのフルーツフレーバーがずらり。おすすめは、定番のミルクと季節のフルーツの組み合わせです。トキ観察の締めくくりに、佐渡の味覚を楽しむ小休憩として立ち寄ってみてください。

マッテラートの建物・イートインスペース・ジェラート

所在地 【トキの森公園】
新潟県佐渡市新穂長畝383-2

【トキのテラス】
新潟県佐渡市新穂正明寺1277
駐車場情報 専用駐車場あり(無料)
営業時間 【トキの森公園】
8:30~17:00
定休日:12月~2月のみ毎週月曜日。年末年始。

【トキのテラス】
屋上:24時間営業
屋内観察室:9:00~17:00(4~11月)、9:00~16:00(12月~3月)

スポット4:加茂湖(トキの森公園から車で約13分)

加茂湖の冬と春の景色、夕陽

トキの森公園から両津港へと向かう途中に立ち寄りたいのが、新潟県最大の湖「加茂湖」です。椎崎諏訪神社(しいざきすわじんじゃ)の隣にある展望スペース『加茂湖展望の丘』は、湖全体を一望できる絶好のビューポイント。細い坂道を上がった先に広がる眺望は、遮るものもなく、加茂湖の雄大な景色を存分に楽しめます。

海とつながる加茂湖は、四季折々の表情を見せてくれる絶景スポットとしても知られています。冬には雪をまとった山々が湖面に映り込む幻想的な風景、春には湖畔の桜並木や鮮やかな緑が目の前に広がります。湖岸には遊歩道やサイクリングロードも整備されているので、風情ある景色を楽しみながらのんびり散策するのはいかがでしょう。

特に夕暮れ時は、柔らかな光に包まれた湖面が美しく輝き、思わず足を止めてしまうほどの魅力的な景観です。

また、加茂湖では冬季を中心に牡蠣の養殖が行われているため、冬に訪れれば加茂湖周辺にある牡蠣小屋で美味しい牡蠣が食べられます。牡蠣小屋はいくつかあり、牡蠣をフルコースで味わえるものから、牡蠣の殻むき体験もできる小屋など種類はさまざま。「加茂湖カキ」の名で親しまれる佐渡の牡蠣は豊かな味わいの逸品のため、牡蠣好きならぜひチェックしてみてください。

佐渡観光交流機構からのメッセージ

佐渡島は季節ごとに異なる魅力を持つ観光地として、年々注目度が高まっています。

春や秋はトレッキングを楽しむ方々が中心で、幅広い年齢層に人気の季節です。夏はアクティビティが充実し、家族連れや若い世代の観光客が多く訪れます。冬季は特別な体験ができる時期で、トキ色の美しい羽の姿を観察できるほか、旬の海産物も豊富に味わえます。

また、佐渡島の意外な魅力として、フルーツの生産地としての一面もあります。みかんなどの柑橘類をはじめ、リンゴ、ルレクチェ(洋梨の一種)など、様々な果物が栽培されています。これらの佐渡産フルーツは、観光スポットで提供される手作りジェラートの材料としても活用されており、季節に応じた味わいを楽しむことができます。

豊かな自然と文化、そして訪れる時期によって異なる表情を見せる島の魅力を、ぜひ体験してみてください。

佐渡島ドライブコースのまとめ

おすすめの回り方
  • 全行程:約8時間
  • 午前8時頃新潟港発〜午後4時頃終了
  • 移動時間:各スポット間7〜42分程度
  • アクセス:新潟港からジェットフォイル(高速船)で約1時間7分・カーフェリーで約2時間
主な観光スポット 史跡佐渡金山(世界遺産)
  • 江戸時代と明治時代、2つの時代の採掘方法を体験できる見学コース
  • 精巧なロボットと人形による金山作業の再現展示
  • 料金:共通券1,500円
  • 所要時間:約1時間30分
トキの森公園&トキのテラス
  • 飼育下・野生のトキを2つの施設で観察可能
  • 訪れる時期によってトキの羽の外側の色の違いを観察できる
  • 環境保全協力費:400円(トキの森公園)
  • 野生のトキは稲刈り後の時期に観察しやすい
古民家食堂 持田家
  • 大正レトロな雰囲気の古民家で佐渡の食を堪能
  • 魚屋直営の新鮮な海鮮料理
  • 季節の鮮魚(マグロ、平目、寒ブリなど)を提供
加茂湖
  • 新潟県最大の湖で、四季折々の絶景を楽しめる
  • 展望スペースから湖全体を一望できるビューポイント
  • 冬季は名物「加茂湖カキ」の養殖地
季節の魅力
  • 春:トレッキングのベストシーズン
  • 夏:アクティビティが充実
  • 秋:トキ観察に適した時期
  • 冬:トキの観察と旬の海産物を楽しめる
グルメ・特産品
  • 食事処:古民家食堂 持田家(海鮮料理)
  • スイーツ:Mattelato(佐渡産フルーツのジェラート)
  • 特産品:佐渡産フルーツ(みかん、リンゴ、ルレクチェ)
  • 冬季限定:加茂湖カキ

佐渡観光交流機構の問い合わせ先

住所 新潟県佐渡市両津湊353(佐渡汽船両津港ターミナル内)
問い合わせ お問い合わせフォーム
https://www.visitsado.com/contact/
公式ページ https://www.visitsado.com/